2010-01-01から1年間の記事一覧
◇素晴らしい! ◆四畳半にして永遠という、みみっちくも壮大な閉塞世界を、日常と隣接した生活感ゆえに狂人めいたゆらぎを感じさせるエピソード群と、異常なパースの実写挿入といつもの湯浅節の動きと構図で、異界感たっぷり、かつユーモラスに描ききった怪作…
◇1話遅れ。◆(自転車にこやか整理軍以外)今までキーワードだけ出てきた、貧乏くさくて日常と少しずれた異形のファンタジー要素を前面に押し出して、それらと全面的に「わたし」が関わる様になるという選択肢の話。 ◆「自転車にこやか整理軍」は原作には出…
◇1話遅れ。三つの選択肢編のその3。 ◆文通相手との顛末は、「巻戻る」に相応しい展開だが、その後がいけない。結局、明石さんと宜しいことになる端緒をつかんだというのに、どこに「巻戻る」動機があるというのかーーっ!ゆるせんっ ◆・・・それはともかく…
◆前回提示された三つの選択肢(現実の酒乱女、人形、文通相手)がクロスする話を途中まで別の視点から語り、途中から(前回は酒乱女を選んだが)別の分岐を選んだら?という趣向。 ◆この回は、人形相手に(最初はおずおずと、最後は全力で)哀切な童貞妄想を…
◆この回は、遊び心と稚気が溢れた湯浅監督流の、メタモルフォスな歪んだ絵的な演出がテンポ良く冴え渡っているだけじゃなく、現実界と象徴界の行き来が自由自在に絶妙なタイミングで表現されていて(たとえば、喫茶店での羽貫さんと「わたし」の対話の最中に…
◇1話遅れ。 ◆ア○○ェイまがいと宗教と自己啓発セミナー。身を滅ぼす地雷属性が混交したサークルに入ってしまった「わたし」の巻。 ◆主人公の落ち込むネガティブな境遇としては、文句なしで、かなり面白かった。ただ、以下いつものごとく超個人的ないいがかり…
◆1話遅れ。 ◆自意識が過剰で世間知らずな主人公が、孤独の余り現実と微妙にずれた、奇態で貧乏くさいファンタジー世界を妄想しまくる、切ない話として小説をうっかり認識してしまっていたので、その妄想世界が毎回1話30分というフォーマットでディテール…
◆1話2話あたりは、原作の濃度がそれなりに高かったような気がしたが、この回は原作の軌道から完全にそれてオリジナルな話。 ◆個人的には、「大学の前半2年を、友達少なく内面に閉じこもって陰々と無為に過ごす」という(私が思っている)この物語の基本大…
◆どうも1話1ターンのようでもあるし、4話構成の原作を再構成してエッセンスを各話にばらしているような感じ。・・・・ということは、アニメーションとしてのオリジナル度が高いことになりそうで、どう展開させるかが非常に楽しみ。 ◇原作がああだからアニ…
◆「ヘタレ男もの」とでもいったらいいか、コレはイイ!!犯罪集団の頭目であるシニカルで寡黙な弥一さんもいいが、物語の視点人物であるヘタレ浪人の主人公のさえない様子が心に染みます。 ◇かって所属する集団があり何者かであった自分の、しかし今の何者で…
◇4月新番組。 監督:湯浅政明 シリーズ構成:上田誠 原作:森見登美彦 ◆私にとっての今期の大本命、湯浅政明監督の新作。期待に違わず湯浅節爆発の怪作。素晴らしいっ!! ◆稚気溢れる、歪んだ人物フォルムとメタモルフォスな動き、原色色面の乱舞、異常な…
◇4月新番組。 シリーズ構成&監督:望月智充 原作:オノ・ナツメ ◇昨秋、乱心して突如、ベタベタの萌え異世界ファンタジーを作ってしまったマングローブが、私の守備範囲に帰ってきた!うわあ、これは嬉しい。 ◆個人的には、かなり見応えのある回。 ◇狭い日…
◇4月新番組。けいおん二期。 シリーズ構成:吉田玲子 監督:山田尚子 ◇・・・・・手堅いっっっっ!・・・・・・かなり面白く思いました。 ◇だけれども、俺としては、自分の批評対象、つまり自分の「守備範囲」とはカンペキに思えないのです。・・・・・・・…
◇最終回。 ◆リアルな世界描写とシビアな戦争の上に、「萌えキャラによる箱庭的な女子寮世界」がひょいと置いてある。・・・・そんな感じ。 ◆私などは、滅び行く世界と過去の文明の遺物などの魅惑の描写(これらは、このシリーズの最大の美点)に眩惑されて来…
◇・・・・・斥候がひとりいれば、その後は考えるまでもなく。・・・ねえ? ◇それを、「庇って匿う」みたいな展開にしてしまうところに、この物語の、制作者の苦悩が見て取れると思ってしまった。。。。。 決して、人間の善性を信じているわけではないが、「…
◇カナタが、いろいろな人が語る事実の断片にふれる中で、最初はそれと悟れず、しかし次第に予感を強めて、段々と事実を心理的に咀嚼して受け入れていく様子が寡黙でストイックに演出されていると思いました。かなりいい。見ごたえあったよ。 ◇だけど、リオが…
◆ヘタレなおっさんの、そのヘタレ具合をじっくりとどう描くか、そしてそのヘタレに(勘違いというナイスな状況設定で)全幅の信頼を寄せる、いとけない少女の期待にどう(ヘタレなりに)答えるか、とゆー、「ヘタレな人生」に訪れる「一瞬の輝き」的な何かに…
◆あー、微笑ましい話で、これもこれで面白い。(カナタの、非常に重要な電話番の最中に起こるもろもろの不如意な出来事とゆー)場面と状況が固定されているという意味でシチュエーションコメディ的な展開。 ◇カナタが幼稚園児のごとき存在であると結論づけて…
◆個人的にはいわば待望の展開。のほほんと日々を気楽に暮らしている小隊の隊員達の背後に、のっぴきならないハードな戦場とか、政治的な背景があるということを前者は全面に押し出して描き、後者は小出しにして匂わす回。 ◇・・・・だけれども、この回クロー…
◆うーん。せっかく、街や市井の人々の描写がすごくいいのに、それに絡んで活動する主人公達がカンペキに物語世界から浮いてしまっているような・・・・。 ◆この回の背骨を成す、辺境の女子5人の部隊の秘密の経済手段。・・・・なんだか高校の部活もののノリ…
◆まともに稼働しない、役にたたない「発掘戦車」に乗っての、あからさまに緊張感の無い「軍隊ごっこ」みたいな冒頭から始まって、ボーイスカウト的な少女兵達のノンビリした山野の訓練行進を頭を抱えて見ていたら、Bパートの<自然と廃墟>というモチーフが…
◇2話遅れ。 ◆1月新番組 監督:水島精二 シリーズ構成:小黒祐一朗 制作:GAINAX ◆・・・・・・。 ◆えー、深夜といゆー放送時間ゆえでしょうか、かなり不気味な作品になってしまってます。 作品自体にとっても非常に不幸な、監督とシリーズ構成に惹かれて見…
◆この物語は、二つに分裂していると思うなあ。 テクノロジーを失い、海を失い、ノーマンズランドと呼ばれる不毛の無人地帯を不気味に背後に背負い、発掘された兵器で戦争をして、(まだ明示はされていないが)どうやらゆるゆると滅びていく世界についての物…
◆(作中はもちろん)現実の世界でも作曲者不詳の賛美歌、アメイジング・グレイスの曲が効果的に使われてます。ことにこの曲を主人公の幼少の回想とかぶせたところがものすごく良かった。 ◇トランペットによるアメイジング・グレイスとともに、世界を閉ざした…
◆年少の少女5人だけで構成される軍事砦・・・・という事実が判明した今回、個人的には拒絶反応が発生しかかったのだけれども、世界設定の奥行きを感じさせる廃墟な舞台設計とその見せ方、そして、ゆったりとしてほほえましい地に足のついた日常描写や少女の…
◇新番組 監督:神戸守 脚本:吉野弘幸 ◆おそらく企画を通すために、はやりの?某まったり女子バンドものを軍楽隊に比定して、全面に押し出したよーな気がする。(気のせいかキャラデザどころか、主人公の性格やリアクション、声優演技、周りを固めるヒトビト…