■四畳半神話大系04弟子求ムs上田誠湯浅政明c&d横山彰利g伊東伸高g協力濱田高行田中宏紀

◆1話遅れ。


◆自意識が過剰で世間知らずな主人公が、孤独の余り現実と微妙にずれた、奇態で貧乏くさいファンタジー世界を妄想しまくる、切ない話として小説をうっかり認識してしまっていたので、その妄想世界が毎回1話30分というフォーマットでディテール細かく描写されると、そのひとつひとつが生き生きと見えてきてしまって、主人公のキャラクターに違和感を感じておりました。


◇・・・主人公の本質が死んだ魚のようでなければ気が済まない症候群。とでも申しましょうか(個人的なビョーキです・・・)。「結局あなたはこうなっちまんだ。」という小津のセリフの重い響きに見合う、心理的な隘路にいて欲しいという願望。決して明確な他人の責任ではなく、自分自身の愚かさゆえに落ち込む墓穴であって欲しいという希望。


◆しかし、現実と少しずれた生き生きとした妄想世界こそがこのアニメのひとつの趣向だと思うと、前回の体育会的自転車部の話も、主人公の脳内から溢れてきた妄想として、ありなのかもしれない。・・・・ていうか、コレこそを楽しめ!という誰かの声が聞こえて参ります。


◇個人的には、ネガティブな着地点を期待しちゃうのだけど、さしあたっては、それはべつの地点に置いておけ!


◆◆以下メモ◆◆
・自虐的代理代理戦争の話。原作系の話。


・話が点描状になってしまい、エピソード間の連携が弱いが、その代わり、絵的な不条理演出が冴え渡る。(私が明石さんとタワシを捜すくだりとか、その直後の樋口師匠が黄昏の河原で唄うところとか。)


・「わたし」の四畳半には、タワシ代相当のリュックに入った謎の軍資金10万円が。