■DARKER THAN BLACK -流星の双子-02落ちた流星…s吉野弘幸c岡村天斎d千葉大輔g小平佳幸g協力鈴木彩史

◆7話遅れぐらい?


◆「見てろよ・・・真っ黒オヤジ!」
「エッチ!バカ!痴漢!変態っ!」
スオウに罵倒されてむっつり黙っているヘイさんが実に愛らしいなあ。


◆前作の主人公ヘイさんは、すっかりアル中になり、目が血走り無精ひげを生やし、やさぐれてれてしまっていて、痴漢扱いされたりするのです。すばらしい!


◇こんな善悪の転倒、境遇の転落こそがわたしの見たい物語であり、今作の主人公スオウちゃんの(打算は当然あるだろうけど)庇護者にも見えたエイプリルさんをもいきなり殺害してしまうヘイのディスコミな冷酷さにシビレた!・・・・・と思ったら、Bパート、スオウちゃんに対して主人公らしい騎士道精神を発揮しているようにも見えて、個人的にはひどくガッカリしてしまいました。


◆展開的には、ヘイの雇われたCIA、エイプリルのいたMI6、ロシアの組織と、謎の日本語使いの組織による四つどもえの、契約者である「スオウの兄」の争奪戦。


◇さながら、山田風太郎白土三平の忍者ものの作品のように、一芸に長じたキャラの立った超人が現れ、しかし対立組織との闘争の末、あっさり殺されていく構図は前作同様。いいや、前作よりもよりいっそうその点が意識されているよーな気もした。


◇これはこれなりに楽しい。私は前シリーズで「契約者」の根源的な設定が合理的に説明されないことに苛立ちを感じていたのだけれども、面白びっくり人間を楽しめばいいと割り切ってみるのが良いのでしょうか。きっとそうなのかしら。


◆だけど、このシリーズ最大の謎は、何故舞台がロシアなのか?だよ。第一話の「日本のアニメーション的ノイズ満載の学園ノリ」に引き続き、この回でもロシアである理由がさっぱりわからないのでした。


◇同様に「想像の地理的ロシア」が舞台であった、富野監督のキングゲイナーは、「シベリアで西部劇!」とゆー、コンセプトが明確で、かつ舞台としての説得力が画面にあったのだけどなあ。今後どー処理するかを楽しみにするのがよいのでしょう。