■カイバ05憧れの星アビパsCHOI EUNYOUNG湯浅政明c&d&gCHOI EUNYOUNG

◆うーん、キャラクターのフォルムが解体されすぎていて、個性なのやら下手なのやら・・・・わかんないや、とか思ってしまった。ごめんなさい。


◇しかも、この回、フォルムを崩す代償として、アニメーションとしての「動き」に関心があるわけでもなく、画面間のつながりも悪い。
そうすると、原色と奇妙なフォルムの融合によるサイケデリックなカンジを楽しむのでしょうか。


◇言ってしまえば、微妙な作画を音楽演出で押し切ったカンジが強い回。しかし、音楽と話を合わせた総体で見ると悪くはない。何回か見ているとかなりいいかも?とか思えてきたし。この演出環境の中でこの作画はありかも。


◆キャラのフォルムを解体するのはこのシリーズの一つのワザだと思うのだけど、たとえば、Aパート中盤、クロニコの体モードのカイバの為にアイスを持ってきたバニラが「ア・イ・ス・ク・リ・イ・ム!」と語りかけるところ。
絵的には全く演技がつけられていないところを声優さんが上手く補っていたりするのをみると、動きに関心がないのだなとか思ってしまった。


◇或いは、パッチが電池切れで自分の住処に運び込まれたところ。カイバがパッチとキルトの脳内を覗くのだけど、このあたりの画面間のつながりの悪さ。この辺りに象徴されるように全編に渡って画面と画面の繋がりにもあまり興味がないみたい。


◆ところで、話は、被造物(パッチさん)に異常な愛情を注ぐマッドなメガネっ娘博士の人生と、祝祭気分に溢れている惑星の深層に潜む「ソイレントグリーン」な真実!みたいな超私好みのディストピアへと展開。


◇おっちょこちょいにも自分の創造した犬に、自分の目を与えて失明してしまうパッチさんの性質の良さと、それをひっそり見守るメガネっ娘博士の歪んだ愛情関係に泣いた。


◆あと、この回ラスト、第一話でポポに「終着地で名を名乗れ。ワープ!お前の名だ」と言われていた伏線の露頭として、ワープの銅像が出てきます。民衆に土塊を投げられていました。
そういえば、「カイバ」って名前は、ナレーション以外、誰からも呼ばれていないんだよね。


◆◆以下メモ◆◆
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カイバにパッチさんについて語る「赤ちゃん資本家」
「知らない?縞柄、迷彩、蛍光色の体。次々に斬新なボディをテロのように発表するカリスマデザイナー。僕らのパッチさん!・・・ドキドキするだろう?素敵だろう?おれもファンさ。オレの生まれるずっと前から、何百年も彼はデザインを続けている。相棒はキルトっていって、これまた素敵なパッチワークボディをしている小さな犬なんだ。」


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・パッチさんがキルトについてカイバに語る。
「こいつは捨てられた犬の集まりだ。この世界じゃ犬が余っているんだが、更に人気の犬を別に量産してみんなが買い求める。・・そこら辺で死んでいく犬が一杯いるのにだ。隣の犬よりイメージのいい遠くの犬だ。・・飽きやすい気持ちで取っ替えひっ換え!オレはそんなことはゆるさんっ!一匹でも多く生かすためにこいつは捨てられた犬の亡骸をつなぎ合わせて生まれたのだ。・・・でもいい奴だった。保管してあった誰だかわからん奴の頭脳データを入れたが、オレの目玉もこいつにあげた!」


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・ワープについて
「アレはだれ?」(カイバ
「みんな知らない。けど、アイツはワープといってこの宇宙を仕切っている記憶を操る王さ。テロリストの抵抗を抑えながらララの宮殿に君臨している。記憶タンクはアイツが発明したものらしいが、彼が望んだのはこんな街じゃなかったかもね。」(赤ちゃん資本家)