■ブラックラグーンBLACK LAGOON11Lock'n Load Revolution_s片淵須直c&d川村賢一g朝来昭子g協力井上英紀木村雅弘香月邦夫アクションgそえたかずひろ

「ロアナプラ・・・この街では各国のギャングたちが縄張りを広げ、微妙な均衡のゲームを営んでいる」
たまたまアメリカ大使館爆破決行の秘密文書を手に入れた、中国マフィアのボス、チャン。自分の事務所を爆破されると、その秘密文書を5つの囮ルートに本命を忍ばせて、とある組織に文書を届けるゲームを始めた。
その一つが、ラグーン号の面々に託されて・・・・


どうやらラグーン号の一行の文書が本命らしく、それを追う、共産主義組織の一員の日本人竹中。
この竹中の、やさぐれオヤジぶりが非常に良かった。
どうやら、パレスチナ 過激派と連携した日本 赤軍の残党をイメージしているようで、劇中、日本の交番に張られた竹中の手配写真には「日航機ハイジャック事件」とか、「・・空港乱射事件」(テルアビブ空港ですかね)とか、書かれている描写があったりします。
「ぼんやりしているねえ。どっかで見た記憶があるとすれば、そりゃ交番だよ。交番。」


ダッチの事務所での、二丁拳銃の銃撃戦から始まり、(どこかで見たようなシーンの続出だけど)チャンさんがカッコいい。
この回は、チャンさんと、竹中さん、オヤジ二人が、生き生きと、非常にいい味を出していて、それが見所かな。


次が、最終回だというのに、ロックがいい所一切なく、お姫様のようにさらわれて、あらためてコレはそういう話なんだと思った次第。
たぶん、捕まって開かれたアタッシュケースが空なのは、レビィが念のために所持している為じゃないかな。それでも、ロックを助けに行くところに、非常な殺人マシーンに宿った不可思議な感情をにじみ出させて、そんなカンジのラストにするんじゃないかしら。


◆◆以下メモ◆◆
・冒頭の、レビィを起こすロックのシーンが狙いすぎ。ロックのネクタイが。


・ダッチの事務所で焼け出された事情を話すチャンさん
「やろうはちょっと面白い職についていてなあ、・・・ブルガリアの諜報員だよダッチ。そういう連中にとってもこの町は居心地のいい場所だ。・・・」
「やつがキンタマかわいさに差し出したのはなあ、ダッチ・・・・文書だ。とある連中の愉快なハイキング表だったのさ。ウチの一つ前にそいつらがやった仕事は今朝からテレビでイヤというほど流れている。」


「そもそもキンタマお大事野郎はそっちが本職だ。アンクルサムがこの世から消えて欲しい奴は世界にごまんといる。オレは、そんな連中のひとつに、落とし物があることを教えてやったのさ。」


「そこでオレはこう答えた。オーライ。じゃ、他をあたるよ。その結果、オレの事務所はヨルダンあたりまでふっとび、予告どおりにオレはケツをローストされかけて、ここに来る羽目になったわけだ。・・まったく不愉快な連中だよ。」


「何時だって早すぎるのさ。夕べの大使館爆破は一連の始まりで、二日も過ぎれば次のスケジュールが動き出す。ハイキングがすっかり終わる頃には、大統領の首がすげ変わる。オレの所にアンクルサムがすっ飛んできたのも、大使館がアポロ並みのふっ飛び方をしたからさ。」


・竹中さん。
灯台の元はいつもくらい。この島に割拠する現地ゲリラに隠れてここで第一撃の時期を待っているわけだが、連中にとっても同じさ。アメ帝のエージェントが、大手をふって出入り出来るのは、対ゲリラ戦用特殊作戦キャンプだよ。この向こうにそれがある。」
「ふん、チャンの打った次の手が読めた。こりゃ楽しみだ。」


パレスチナ共産主義組織の司令官と竹中の会話
「なあ、兄弟。コマの差し合いなんだよ。これは。・・そうでないことがこの世にあると思ったか?次の一手をとるのはこっちなんだよ。」


「ありゃあ・・、あったま、硬いな。だめだねー、楽しまなくってどうするよう。」


・囮に引っかかる味方の無線を受信してひとりごちる竹中さん。
「ご苦労・・・んなわけないんだよ。連中が来るのはここだよ。ここ。このバシラに違いないんだよ。」


・バシラに上陸するレビィとロック。
「人のいないゴーストビレッジなのさ。この島じゃ二年も前から戒厳令がしかれてる。昼夜違わず、治安部隊とゲリラが鉛玉ぶちこみあってんだ。もっと都会の島にでもにげちまったんだろ。ここの連中は。


・連絡者を装って二人に接近する竹中。
「こういう時の冗談はすかねえんだ。与太抜かしていると顔うっちまうぞ。」
・合い言葉の違いで見抜くレビィ。
「ご名答さ。ケツ穴野郎。旦那からてめえに伝える伝言だ。泰山府君、そは我なり。意味わかんねえか?
死と賞罰の神様がてめえらに裁きを喰らわすって言う勧告だよ。」
「どうした?笑えよ。ここぁ、笑うところだぜ。笑いな。」