■N・H・Kにようこそ!01プロジェクトにようこそ!s西園悟c山本裕介d園田雅裕g吉田隆彦下谷智之

涼宮さんの後番。かなり面白そうじゃないですか。
特にAパートの幻聴、幻覚、被害妄想のシークエンスは、相当気に入った。音声をくぐもったように演出してあるのも効果的で素敵。
最初はドラッグかなんかやっているのかと思っていたら、これ、引きこもりのきっかけになった被害妄想のくだりから見ると、統合失調を演出しているような気がしてきた。世にも希なの統合失調アニメ!と思って、その挑戦的な演出に感嘆していたら、後半、主人公、どんどん普通の人間になっちゃって、ちょっとがっかり。


たとえば、ワタシも夏休みなど、一週間ぐらい家にこもることもあったりしますが、久方ぶりに外出して、コンビニでもの買ったりすると、声を出すのを躊躇ったり、そもそも声の出し方をわすれちゃっていることがありますよ。そこから考えると、3年引きこもっていたという主人公が、たまたま訪れた宗教の勧誘のおばさんに声がかすれたり、発声を躊躇うことなく、ふつーに話して身もだえしているのは、あんまり切実さを感じないなとおもってしまった。その他の後半のエピソードも同様。


引きこもりとか、言っているけど、基本的には、恥ずかしさにジタバタする、青春身悶え系の話なのかな。街のデティールのリアルさと、キチンとした端正な作画もポイント高く、今後が楽しみ。


EDの赤ちゃん人間の歌に爆笑した。超気に入った。


◆◆以下メモ◆◆
・「どうも最近アタマの調子が悪い・・・一日十六時間も寝ているからだろうか。」


・主人公の引きこもるきっかけ。周りの人間に自分が噂され、バカにされているようなささやきが聞こえる・・・・・・コレって。
「声が・・・聞こえた・・・。大学一年の夏、クソ暑い中、学校に向かっている途中だった・・・・おれは逃げるようにアパートに引き返した。・・・そして、その日から外出するのをやめた。」


・「とある空手の達人は、山にこもり岩を砕く極意を身につけたという。・・・こもることで力が得られるのならば、今のオレにもビール瓶を砕くくらいの力はあるはず!」
・・・・・・・・爆笑したけど、こんなことやってる、あんたは大丈夫だよ。と思ってしまった。


・宗教勧誘のおばさんと、おばさんのだしのミサキちゃんが来訪。主人公の自問自答
「もしかしておばさん・・・オレが引きこもっていることを知っているのか。・・もしかしてオレは・・この町で有名なニートなのか?・・・そうなのか?」


・一念発起して、バイトの申し込みへ。
「こちらでバイト募集していると聞いたんですが・・」を延々繰り返す主人公が泣ける。なんか、この切実さは分かるかも。
・しかし、目当てのマンガ喫茶の受付にミサキちゃんが座っているのを見て「こちらでバイ・・・バイ・・・・・・バイクとか好き?俺は好きだな。風になれるよね。あのエンジンの鼓動がたまらないな。どう?今度一緒にツーリングでも・・・」なんて、切り返しは、3年引きこもっていたら出来ないような気がしたよ。


・ミサキちゃんは一体何者?この話はどこにいくのかたのしみ。
「あたし引きこもりの脱出方法を知っているから。それに佐藤くんのことだって、ずっと前から知っているよ。ワタシね。佐藤くんのことを助けに来たの。」