■仮面ライダーカブト33s米村正二d田崎竜太特撮d佛田洋アクションd宮崎剛

いやあ、面白いなあ。本腰の入った「壊れぶり」の気持ちの良いこと。
ひよりさんの存在が壊れたことを触媒に、天道さんの人格が壊れて、話がガンガン進むというのもあるが、回りを取り巻くヒトビトの壊れ模様がすさまじい。


カゲヤマさんの卑屈な壊れぶりと、サソリライダーのアタマの壊れぶりは前々からだけど、段々磨きがかかってきた様な気がする。
ミシマさんという小悪党は、企む脇から大量の「考えるべき事」がボロボロおちていっているような感があるし、(ここ2話ほど登場しないけど)私の大好きな<加々美父>のイカレタ演技も壊れている。


そして、この回では、13話以来?の矢車さんがバッタライダーとして再び登場。ヤサグレた服装と拗けてしまった性格とゆー、「最終壊れ兵器」的な投入のされ方で、なんか、もー、私の爆笑ゲージが振り切れてしまいました。決めゼリフが「どうせ俺なんか!」(爆笑)
あー、わらったー。おかしーっ


もう、この調子で突っ走れ!


◆◆以下メモ◆◆
・この回は、田崎監督ということで、恒例の凝った映像的ギミックが見応え有り。サソリライダーと天道が変身道具の取引をする天秤のシーンとか。テーブルのあっち側とこっち側を交互に瞬くように演出。
カゲヤマさんとミシマさんと対話とか、細かくカット刻んでくれて非常に見応えがあった。


・(元来)物語的にも壊れているので、突っ込むのは野暮なのかもしれないが、天道さんとカガミンが前回渋谷廃墟の地下に飛び込んだはずなのに、海辺の砂浜にいきなり存在していたのはなんか理屈はあるのだろうか。(・・・・前回、今回の展開とか含めて、メタ世界方面へ話を持って行ったりしないでしょうね。天道の人格変容が非常に気になるのだけど。)


・新キャラクターとして、ミシマさんの密命を受けているらしいレンゲさんという、表きゃぴきゃぴのキャラクター、裏は干し飯を常食とする(爆笑)7年間辛い訓練を受けてきた忍者もどきが登場。


・天道は、変身道具を全てのライダーから取り上げようとしています。カガミンとの対話。
「何故ライダーを消さなければならない」
「ひよりを守る為だ。」
「ひよりを守る・・・?ライダーだって人類を守る為に・・・」
「ZECTもライダーもワームを倒す為のもの。たとえ、ヒヨリを見つけても、奴らが居ては、ひよりはひよりとして生きていけない(・・・・)ライダーは俺一人でいい・・」



・カゲヤマさんの壊れぶりを激しく味わいました。愛しすぎる。というかこのキャラクター、製作者に徹底的にいじめられているような・・・
①天道主宰の副官レースで、天井から逆さづりになったり、爆発アタマになったり。
②行方不明になったひよりのレストランで、天道の司令官就任の昼食会(無言の背広集団と、きゃぴきゃぴのレンゲさんの司会と、この店を今後使うようにと言う天道の公私混同の命令・・・・そもそもこの昼食会の風景自体が壊れていて、相当笑ったよ・・・・)で、
「はいっ!これからは天道さんについて行きます」と必死に叫ぶカゲヤマさん。


③天道の入隊について何も聞いておらず、自分の立場が不安になり、ミシマさんに見捨てないでとすがりつくカゲヤマさん。
「俺・・・何も聞いてませんよ。・・・・ミシマさんっ!・・・俺を・・見捨てないでくださいよ。・・・一生ついていきますから・・・・・ねっ!・・・・・・・・ねっ!」
この「ねっ!」というのがチャーミングすぎだ。


④天道に、変身道具を取り上げられそうになって命からがら逃げ出すカゲヤマさんに、ワームのマミヤさんが語りかける。
「ぶざまだな。助けてやってもいいんだぞ。」
「だれがお前なんかに!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お願いします・・・」
あー、この素直な情けなさが心に染みます


・サソリライダーの、ワームを前にしての「見えない剣」のエピソードは、バカがつき抜けすぎ。ここはさすがに笑うとゆーより、呆然とした・・・・
「さすが名剣、見えないほど眩しいというわけだな!」



・荒れ寺の境内で、ヤグルマさん。北斗の拳みたいなイカレタ格好で登場。
①「きさま、パーフェクトハーモニーはどうした!」
「・・・もう、パーフェクトも、ハーモニーもないんだよ。・・・・・・・・・どうせ、俺なんか」
②「・・・いま・・・だれか、おれを笑ったか・・・・?」
③「・・・おまえ(天道)はいいやなぁ・・・どうせ・・・俺なんか・・・」
もう、ツボつきすぎだよ。


・バッタライダーは、考えてみれば、保守本流、本家本元なんですけどもね。