■僕等がいた08・・・s山田由香c三宅雄一郎d高島大輔g荒尾英幸

3話?遅れ。
この回はヤノの過去の罪2題みたいなテーマで、ヤノは、七美ちゃんに問いつめられる。
Aパートは、ヤマモトさんとの関係。Bパートは「ナナさんと体育館でヤッタこと」。構成的に、この両者を対比する作りになっているかも。
ヤノにとって、前者は、隠微で後ろめたく、深く心の芯まで突き刺さった出来事。後者は、七美ちゃんに問いつめられると顔も青ざめもしようが、しかし、特に後ろめたいとは感じていない。


七美ちゃんとの関係が明るく健全(??)に発展しそうな予感を、ギャグ調を勝ったカンジに演出したBパートに対して、Aパートの閉塞感がいいカンジ。
特に、竹内くんにヤマモトさんとの関係を知っていると迫られて想起する、ヤマモトさんとの「あの日」の想い出の中の会話が強烈。
「これ・・あいつの部屋だろ・・・」
「今、あたしが使っているの。ここ・・・一番日当たりがいいから。・・・・・・お姉ちゃんの部屋はいま・・・あそこ。・・・・・・・仏間だけど。」
・・・・・ホントにこのタイミングで二人はヤッテしまったんでしょうか。なんだか、このラインで行くとすると、ヤノの「影」が強烈すぎるので、絶対ヤノは幸福になれない気が・・・・



ところで、何よりも、この回は、冒頭の「ヤマモトさんとの関係」をめぐる七美ちゃんとヤノくんの駆け引きの間の演出が引き込まれました。
前回からの引きである、七美ちゃんの「ヤマモトさんをどう思っているか」という問いに、ヤノは戸惑い、トイレにいって一拍おいた後、若干の余裕を持って完全否定する。告白する/される、どころか、話したことすらほとんど無いと。
しかし、それでも第一話の遠足のエピソード(具合が悪くなったヤマモトさんの額に躊躇なく手をあてた)を七美ちゃんに指摘されると、一瞬アタマが空白になり、余裕が無くなった様子で、好きの反対は無関心である旨、まくし立てるヤノくん。
その様子を見て、不安を抱え込むななみちゃん
しかし、ヤノに「安心しろよ」と言われて見つめ合い、抱きかかえられると、ころりと安心してしまうのでした。
あー、何だまされてんだよう。


この盲目状況は、Bパート、ヤノの家で偶然親が居ない中で、宿題やっている二人のエピソードで顕著で、七美ちゃん、とうとう「やってもいいよ。」なんて言ってしまいます・・・・
ヤノの口当たりのいい言い訳にだまされているよう。
「高橋・・・俺だって過去を書き換えたいよ。・・・できるならね、幾らでもやるさ。お前が泣かないですむなら。
・・・でも、そんなことは不可能だ。過去は変わらない。・・・だったら、過去に負けない今をつくろうぜ。」



◆◆以下メモ◆◆
・つーか、女子トイレで女子同士の会話で、やったの?とか、言うなー(求められるリアリティはこうなんだよね・・・。時代はかくも無惨なり・・・・)


・英語の授業で、FUCK YOUとか言っているヤノを見て、「やっぱ、たまってんのかしら」とギャグ調のキャラデザインでつぶやく七美ちゃん・・・・
・ナナの友達二人の会話
「やっぱさー、たまってんだよ。アレ。」
「可哀想に。」
「ナナはどうすんだろ」
「ていうか限界くるっしょ。」
「なんたって、ヤノは、あの逸話の持ち主だし。」


・竹内くんの家にやってきたヤノを、七美ちゃんのことが気にかかっている竹内くんが問いつめる。
「(二人の間に関係が)あったじゃん・(・・)・・・・・見たんだよ。あの日お前らが一緒にかえったのを」
「一緒に手を繋いで、ヤマモトの家にいったろう・・・・見たんだよ。」
「モトハル・・・俺のことまでだませると思うな・・・・むかつく。」
「なんで妹とできんだよ・・・・なんで・・・」


・ヤノの両親の居ないヤノの家で、つい「やってもいいよ」と言ってしまう七美ちゃん。
<ながされているのかなあ・・・あたし・・・でもキモチを押さえる理由が・・・見つからない>
いや、まあ、そうなんだろうけど。