■ウルトラセブン19プロジェクト・ブルーs南川龍d野長瀬三摩地特技d的場徹

12話に刺激されて、久しく中断していた、子供の頃以来のセブン見返しを再開。
宇宙人の侵略を回避するため、地球と月をバリアですっぽり包む「プロジェクトブルー」。その計画立案者であるミヤベ博士にせまる、「宇宙の帝王」と自称するバド星人の魔手・・・・。(どうでもいいが、劇中では、明らかにバドー星人と伸ばして言ってますね・・・)


冒頭のバリアを突き破って、燃えながら地球に落下する円盤の描写が結構見られてびっくりした。地上での山火事の演出が豪勢で、この回の特撮的は見せ場は、これかな。
月にいるはずのアマギ隊員とソガ隊員がまったく姿を見せないのが残念。プロジェクト・ブルーのビジュアルは冒頭だけ。まあ、良くあることです。


ところで、カッコいいミヤベ博士と、妻のグレースのやりとりが爆笑。グレース、化粧濃くて、昔風アニメ吹き替えで、異様な雰囲気が・・・・


また、この回は、微妙な工夫によって、お金をかけず特殊な場面を創造しようとする気概に満ちすぎ。鏡を突き抜けようとするセブンを、水面を鏡に見立てて表現してみたり、バド星人の円盤の穴に飛び移り一人芝居で悶え苦しむセブンとか、最後に物語を閉じるのがふわっとしたカーテンが引かれるところとか。
他には
・ミヤベ博士が捕まって円盤に縛り付けられる時に、レフ板風の板を閉じて開いて場面転換。
・カメラが円盤接近して又遠ざかると、セブン巨大化していたり。
・ミヤベ博士を救出し、ミヤベ博士の自宅に戻るところを、同じポーズの円盤内の画面と家での画面をくるくる回して表現してみたり。


◆◆以下メモ。◆◆
・「ダーリン、プレゼントありがとう。なるべく早く帰ってくるつもり・・鼠に引かれないようにね・・」このテープで伝言を残すという文化は、当時憧れるアメリカ生活だったりしたわけだろうか。


・ミヤベ博士の家の、食堂の食卓が中に浮いて、その下には果てしなく続く地下への通路・・・
「何時の間に、こんなモノが出来たんだ・・・・おかしい」とか、淡々といって、通路に閉じこめられるミヤベ博士が愛おしい。


・バドー星人が、かって太陽系を訪れた時、地球は火の海で、冥王星だけ知的生物がいて、許せなくて根絶やしにしたそうです。久々に太陽系に来たら、地球に知的生命体がいて頭に血が上ったのだと。その障害がプロジェクトブルー


・自宅でバドー星人に襲われて、あわててグレースがかける電話からすると、ウルトラ警備隊は、3つの番号の特番でかかるらしい。


・倒すと瞬間で燃えつきるバドー星人。
・等身大のセブンはいいなー、大好き。当時、この等身大セブンが非常に魅力的に感じられたのを覚えている。


・お釈迦様でもいそうな荒涼とした大地で、巨大化したバドー星人と戦うセブン。バドー星人の動きがいちいち軽くて、凶器をつかってセブンの目をつぶそうとしたり、石をちょこまかと拾って放り投げたり。目が、中の人の生の目で、これが結構不気味。


・ラストのミヤベ博士の「書類」の隠し場所は、グレースにプレゼントした小型の「何か」(これ、小型のスライド器?そんなものプレゼントしてどうするんだという気もするけど。)。グレースの服にその何かからの光線を当てると、数式が・・・・
「うぉう、あなたのプレゼントにこんな仕掛けがしてあったの。おどろいたわぁ」
・・・なんだか、なめ回すような光線の当て具合で、微妙なエロい視点を感じてしまった・・・