■ウルトラマンマックス30勇気を胸にs小中千昭d&特技d高野敏幸Cgid板野一郎

冒頭、いままで無視されていたウルトラマンとカイトの人格分離の象徴夢とか、第一話で実はカイトは死んでいた夢とか、超思わせぶりなアバン。
OPで、脚本が小中千昭さんと来たら、自分が死んでいたことに気がつかずに生きてきたこの現実は何?・・・・みたいな展開を期待しちゃったじゃないですか。まあ、まずあり得ない展開デスけどね。


内容は、シリーズも回を重ねると出て来る変則パターン「おれたちってウルトラマンに頼りすぎでなさけないよな。おれたちだけでなんとかしなきゃ」という、話デシタ。
しかし、主人公カイトの回答は、変身せずに怪獣をやっつけるという伝統ものではなく、悩んだ割に、マックスさんに「頼りっきりで情けないけど、君の力が必要なんだ」と、ナゼか懇願するのですよ。


あ、わかった。冒頭のウルトラマンが、向こうに立ち去っていく夢をみて不安になったカイトの心理が脚本の柱なんだきっと。
最初は頼り切りでいかんという象徴夢の解釈をして、変身せずに車で立ち向かうけど、やっぱり怖くて、何にも出来なくて、それでマックスにすがりつくって話だ。


理経路としては、地震でなくなった父母は助けられなかったけど、死にそうな目にあっている人たちを助けたいというメサイアコンプレックスがあって、しかし、発明外人には発明があるけど、自分には何にもない。だから、なんでかわかんないけど、自分に取り憑いたマックスさんに頼って、自分のコンプレックスを満たしたいってことですね。
非常に情けなくてイイデス。
そんなカイトをマックスさんは、やさしく肯定してあげるのデシタ。


単なる変則パターンでおわらず、現代的に捻ってあるのは非常にいいですね。
物語的には、マックスが苦戦している間に、発明外人が開発した光線制御プログラムで、怪獣やっつけて、一応「ウルトラマンに頼らずに怪獣やっけた」という名目つけてイマス。けど、やっぱ頼りっきりジャン。


◇以下メモ。
・あんまり見たことない、怪獣の生々しい死体演出。それと、腐敗するシークエンスとか。
・秘密基地っぽい味のあるキャンプが素敵。
・今回、べたべたのテキトーな山野じゃなくて、非常に地面の表情に力をいれていて、見応えがありました。特に岩の表現が多様。最後には湖まで張っていて、がんばってます。
・「われわれは文明が進んだ星が宇宙と調和できるか観察している」と神さま気取りのマックスさん。地球観察するまえに、侵略してくる何とか星人たちを観察するべき。


・やっと追いついた。