■機動戦士ガンダムAGE_01救世主ガンダムs日野晃博c&d山口晋キャラg千葉道徳メカg大塚健

・ストーリー・シリーズ構成:日野晃博
・監督:山口晋


◆「ヒトサマの商売にケチをつけるのもいかがなものか」と、(作品の現在、行く末とは別に)真っ先に思ったのだけれども、「これはヒドイ」と言いたくて仕方が無くて。・・・・以下、ごめんなさい。完全に全否定ですよう。誰も読まないでぇ。


◆(どれも私には納得がいかなかったが)00にせよ、SEEDにせよ、Xにせよ、Wにせよ、完全に壊れたGにしたって、最低限のリアリティがあり、監督やシナリオの「作家性」「独自性」があった。ところが、これは一体・・・・・・・一挙に、底が抜けたカンジだ。ある意味画期的だよね。


◆どうやらバンダイやチーフガンダムオフィサーとやらは、毎年更新される「仮面ライダー」や「戦隊もの」、日曜朝の早朝にやっている沢山の子供向け特撮、アニメーション同様、子供から金を搾り取る「金のなる木」として<だけ>の物語を求めているようではないか・・・・と強く思ってしまいました。。。。。。(別に子供からお金をとることを批判しているわけではないですよ。それはそれで強烈に必要だ!)


◆そりゃ当然だ。バンナムの株価は回復しつつあるとはいえ長期低落傾向にある。少子高齢化というおもちゃメーカーには逆境の時代、株主のために、安定してお金を稼ぎ出す「コンテンツ」をより多く作り出さなくてはならない。特にガンダム仮面ライダー並みの商売的潜在力を持ちながら、作家がことごとくぶち壊してきたコンテンツだ。歴代の社長様はさぞかし苦々しくおもっていたことでしょう。


◇それを結構大きな商売ベースに乗せるのに、SEEDでどれほど頑張ったかは知っているよ。無茶なキャラデザと、主人公の無敵物語には共感できなかったが、それにも関わらず監督とシナリオはそれなりの作家性を発揮していたと思う。00も後半は見るに堪えなかったが、「テロリスト集団が主人公」「テロで地上世界の統一」という独自性ありまくりのメインプロットが突き抜けていてそれなりに好ましかった。


◇これらは、キャラクター的、物語的に、大きな商売につなげようと言う「デフォルメ」を強烈に受けていながら、まだ作家性があった。(成功したかは別かも。。。)


◇それもこれも、最低限の「物語的リアリティ(納得性、あるいは「不自然なところを説明しようという製作者の意欲、努力」)」があったからだ。


◆ところが、これはどうだろう。冒頭でも述べたとおり「底が抜けた」


◇別に「伝説の戦士」でもいいさ。・・・ていうか、「救世主ガンダム」、永続する一族に伝わる秘密の伝説兵器・・・・・・面白くなりそうではないですか!!・・・14歳が軍に自由に出入りし、秘密兵器を開発している・・・・これも語り方によっては納得できるように持って行けるだろう。


◇・・・だけれども、そういう「無茶な語り」にはひと工夫が必要だ。スポンサー様のムチャな要請に対して徹底的に考えて、理屈をひねり出す、物語をでっち上げる、語り口を工夫する、見せ方を工夫する。・・・・・・それがいろいろなヒトが作ってきた数々の物語に共通する、今までの「ガンダム」の本質的アイデンティティだったんじゃないかな。(そしてそれ故、商売的な大勝ちができなかったわけでもあるのかな。。。。)


◆まず、その足掻く姿勢がまったく!カケラも見えないところに、この第一話に対する私の大拒絶反応が発動してしまいました。。。。。。(しかし、この開き直りこそがこの商売の勘所なのかもしれないよ・・・・)


◇それらは、ひょっとしてこれから語られるのかもしれない。第一話は敢えてすっとばしているのかもしれない。そうだったらごめんなさい!!


◆・・・・ところで、(話はそれるが)実はそれ以上に気になっているのがキャラクターデザインと性格造形だったりする。


◇この変な骨格の博士!おお、・・・・もう・・・もう、これだけで、この世界の納得性がガラガラと崩れ去ったような・・・・・。一撃だよ。実は、私にとって、これが一番致命的かもしれない。


◇また、子供の児童漫画的なデフォルメも、余りに考え無しにありふれた性格造形もダメかも。。。。。。おかしいねえ。不思議だねえ。。。。