「C」_04Conversions-転換-s高木登c寺東克己d大野和寿g渡辺奈月中谷友紀子

シリーズ構成:高木登
監督:中村健治


◆「特異な異世界空間(劇中「金融街」と呼ばれている。)におけるポケモン的な代理戦争もの」というルックはしているが、その代理戦争は現代の苛烈な経済競争のアナロジーであり、異世界での経済的対決に負けたモノは、実人生でもその負けの程度に応じた経済的代償が待っている・・・・という実は非常にオリジナリティの高い挑戦的な物語。


◇わたしなどは、近年猖獗を極めている代理戦争バトル的な表現に非常に興ざめして引いてみていたのだけれども、この回の敗北者の現実での代償、未来の喪失について非常に不意を突かれて興味を覚えた。


◇考えてみれば、子供は未来への投資なんだよね。戦いに敗れて、そのことが静かな諦念とともに浮上してくるあたりがヨカッタ。


◆ただし、私としては、「アセット」、つまり資産とよばれるパートナー妖精?のキャラとしての雑な存在感は違和感が残る。しかし、これはきっと視聴者に対するフックであり、最終的に製作者が語りたいものを語ってくれるであろうと期待が盛り上がってきたのでした。


◇ちなみに私は、実際劇中で行われている「経済的戦闘」がどのようなものか、何が行われているのか、ぜんっぜん!理解できないのだけど、アセットは株を持っていたりとか、戦いの最中で観戦者が戦闘中の人間の株を買ったりとか、現実のアナロジーとして結構作り込まれている気はした。