■フラクタル03グラニッツの村s岡田麿里c藤森かずまd伊藤祐毅g近岡直

◆1話遅れ。


◆この回はネッサ、ひいてはドッペルの、人間と物理実体への干渉に関して、疑問が山のように出てきましたよう。以下、妄想爆発のダラダラ感想。全然見当はずれやもしれません。


◆まず、前回てっきり、ネッサは主人公の電脳に寄生していて、主人公にしか見えないものかと思っていたら、そーじゃない演出がこの回出て来る。あれれ?・・・・・しかし、もう一度第2話見直したけれども、ネッサが働きかけをする町の人間やキャンプの人々からはネッサが見えていないように意図的に演出されていると思った。(彼らはフラクタルターミナルを体内に持つはず。)


◇思うに、この回、ネッサを目撃するのは、「フラクタルターミナルを体内に持たないグラニッツの村のひとびと」であるし、この回後半の「星祭り」に集うフラクタルターミナルを体内に持つ人々には、やはりネッサが見えてないように演出されているように見えるので、フラクタルターミナルを体内にもつかもたないかがネッサが見える見えないのポイントなのではないかしら?


◆また、仮想メガネをかけて、ネッサを目撃するグラニッツ村のひとびとについても不思議だよ。


◇仮想実体であるネッサを村人全員が共同の幻想として認識するには、村人達はひとつのネットワークシステムに繋がれていて、そこでイメージの共有が計られなければならない。


◇でも、村人達は、フラクタルターミナルを体内から取り除いていて、ネットワークから切り離されているはずなんだよねえ・・・・。そうすると、仮想メガネがフラクタルターミナルの代理をするってことだろーか。


◇しかし、メガネをかけた村人が、仮想実体であるネッサに「触れる」描写があるので、そうすると仮想メガネは、その人の五感にまで干渉するということになる。ということは、仮想メガネは結構ヤバイ代物で、メガネをかけることで、フラクタルシステムの干渉を受けることになりはしないかしら。フラクタルシステムを敵視しているのに、これはヘンな気がする。


◆ところで、フラクタルシステムは数兆の計算機の集合体だと、第1話では語られているので、この世界の個人個人にコンピュータリソースが割り当てられているのは確実。これが物理的な人体の脳内に鎮座しているのか、それともどこかに巨大計算機があって、そこに仮想的にリソースが確保されておのおの個人が思考しているのがこの世界・・・ってセンもありかも。


◇だけど後者じゃあ、語られすぎているので、仮に前者だと考えてみる。個人の脳内のコンピュータリソースは、基本は孤立して存在していて、フラクタルターミナルが体内にあれば、フラクタルシステムの支配下にある。


◇グラニッツ村のひとびとは、フラクタルターミナルを持たない代わりに電脳メガネで近距離無線通信することで情報を共有しているのではないだろーか。


◇ただ、仮にそうだとしても、ネッサという仮想現実を共有するためには、ネッサが稼働するコンピュータリソースが必要だよねえ。。。。。。ということは、ネッサはやっぱりウィルス的存在で、個人の中の電脳リソースを侵蝕し、ネットワーク化して広がっていっているみたいなカンジではどうかしら?


◇もう少し進めると、ネッサは、フラクタルネットワーク上の存在ではないのではないか。だから、フラクタルネットワークに接続している人々には見えない。天然ボケなキャラに似合わず、侵蝕するネットワーク、侵蝕するコンピュータリソースを戦略的に選択していたりするのではないかなあ。。。。。



◆あと、第2話を見返して気がついたのだけれども、ネッサは、時計台のドアを開けたり、罠の網に掛かったり、「物理的レベルの<無生物>」に干渉しているようにも見える。


◇演出の混乱じゃないことを祈るばかりだけれども、ひょっとしてこの世界、まるごと仮想現実だったりするんじゃないの?・・・・・って気もしてきた。


◇そういえば、第一話のフリュネは飛行機からの自殺的ダイブで岩場に落ちても大したケガはしないし、主人公は崖を滑り落ちて尻餅を着いても全然痛そうじゃない。この回でも投網に掛かった主人公が結構な高さから放り投げられるシーンがあって、でもケガ一つしない(個人的には「滑落なめるなっ!」って思ってしまう。。。)


◇演出家が、そういう物理的落下に関心がなく、ちょっとお座なりな演出になっているのだろーなと思って見ていたのだけれども、実はコレすらも仕込みだったりしないだろーか。


◆◆以下メモ◆◆
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「あの人はネッサが嫌い。・・・ネッサのこと嫌いな人はネッサのこと触れないんだもん!」(ネッサ)


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「失われた千年。・・・ポストフラクタルの千年。それは堕落の月日だ。人間はフラクタルにすっかり頼り切り、誇りと気概を失った。」(テロリストの頭目
フラクタルから人々を解放するために立ち上がった、ロストミレニアム。・・・俺たちグラニッツはロストミレニアムの中でも、それなりにでかい一派なんだぜ。」(テロリストの頭目


「ロストミレニアム・・・・うわあ、テロ集団につかまっちゃったのか。。。」(主人公クレイン)


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・「このコーヒーはこのむらで作ったんだ。口に入れるモノは全て自分たちで作っている。・・・ドッペルなんかに頼らずにな。ガキどもには書籍を使って教えている。これもデータに頼らず、自分の頭でモノを考えるために。・・・ここにいる奴らはみな、フラクタルターミナルの摘出をすませているしな。」(テロリストの頭目


フラクタルは人間らしい自然な生活を奪った!誇りをうばった!」(テロリストの頭目


「今、フラクタルシステムは崩壊しかけている。・・・バルーンがあちこちで落ちまくっているのもその証拠だ。」(テロリストの頭目


「僧院はフラクタルシステムを神の加護だなんだというが、俺たちを都合良く管理するための方便でしかない!」(テロリストの頭目


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「どうして、ロスミネがフリュネを追い掛けていた訳?」(クレイン)
「あの女は(・・・)僧院の巫女であり、この世界の鍵となる女だ。(・・・)あの女は僧院を逃げ出した。ドッペルのデータとともに。(・・・)あの女がわざわざ僧院から持ち逃げしたドッペルだ!きっとあのドッペルの中に、重要な秘密が隠されているに違いない!」(テロリストの頭目


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フラクタルに接続すれば、高度な医療を好きな時に好きな場所でうけられるからねえ。」


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新月の夜に、いくつもの星、バルーンが集まるんだ。それに巫女が願いを捧げる。星祭りに参加しなければ、星から加護が受けられない。祭りに出ないと、ドッペルの調子が悪くなったり・・・・だから、取り立てて信心深くない人も、絶対参加する。」(クレイン)


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「コレをかければ星からの影響は受けないはずだ。」


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「星祭り・・・その実際はナノマシンの一斉アップデートだ。(・・・)洗脳だよ。・・・人間てのは、ほっときゃ不必要な考えを抱き始めるもんだ。たとえば・・・今のままで本当にいいのか?この生活は本当に自然なのか?家族がひとつの屋根で暮らすことも無く、フラクタルシステムに慣れきって・・・・」(テロリストの頭目


「アップデートが行われれば、みんなそんな疑問もわすれちまうのさ。だからこそ、今の怠惰な自分を肯定的に受け入れられるようになる。」(テロリストの頭目