■鋼の錬金術師(新)01鋼の錬金術師s大野木寛c入江泰浩d池添隆博g永作友克

鋼の錬金術師(新)
・原作:荒川弘
・監督:入江泰浩
・シリーズ構成:大野木寛


◇2話遅れ。
◆このシリーズ、2003〜4年に51話つくられたシリーズの続編ではなく最初から作り直すようで、51話積みあげた物語を、中盤からの展開が違うとはいえ、また最初から積みあげ直そうとする様子に、激しく徒労感を感じてしまいました。資本主義社会におけるシジフォスの神話、賽の河原での石積みみたいな?


◇とくに前作では、(私の個人的な感想では)シリーズ前半がイマイチで、會川昇さんによるオリジナル展開に入ってから終盤が超絶面白くなったので、その感想がひとしおだったりします。すみません。


◆ただまあ、前作と比べて・・・という感想の書き方は、面白くないし、第一、わたし、初見では前半がつまらなくて流し見して、中盤以降で面白さに気がついて、合計2周みたというのに、特に前半の細部についてはほとんど話を覚えていなかったりします。ボケナスなので初見として書くしかないという・・・


◆ところで、前作「クラウ」で垣間見えた入江監督の(丁寧な作りではあるが)過剰に生真面目な感触に若干の不安を覚えるけれども、このメジャーな少年マンガらしい主人公のハッキリした性格とはかえって相性がいいかも。それに脚本は大野木さんだし。


◇また、死んだ母親の創造というダークな倫理や世界律に反する出発点や、秩序に内蔵された暴力的矛盾に目を向ける物語が面白くならないわけないじゃないですか!


◇第一話も物語の世界設定紹介編的な要素を持ちつつ、その立脚点をしっかり仄めかして描いていて好印象。(特に、軍に反逆する理を持つキャラを持ってきて、ブラッドレー大総統と直接対決させるところとか。)