■キャシャーン Sins 11己の使命のもとにs上代努c千堂寺拓馬d波多野浩平g羽山賢二

キャシャーン Sins
◇1話遅れ。
◆第二話で登場した「「日常の情愛に活路を見いだし、滅びを受け入れひっそりと消え入ろうとしている集団」の薄皮一枚向いたホンネの生への渇望がもたらした悲劇」と対をなす話かな。


◇同じような状況だけど第二話とは、二つの点で違っている。ひとつは、前者が「死の影に怯えつつ静かに滅びを受け入れて生きている」という形だったのに対し、「滅びを止めるルナ」を求めるという、滅びを免れようとする目的と行動が明確なこと。


◇もうひとつは、指導者が傍観者でしかなかった第二話と比べて、指導者ロボ「ジン」にカリスマ性があり「キャシャーンを喰らえば滅びが止まる」という噂への誘惑を凌駕する指導力があったということ。


◆シリーズの展開としては、ヒトビトの認識の進化だとか、(第二話とは)違う未来のありようだとか、そういうものを提示する意味のあるエピソードだと思えるのだけど、単体としてみると、「ジンのリアリティ」が希薄でちょっと優等生的な話だなあと、ひねくれものの私は思ってしまいました。


◇やはり!キャシャーンがウジウジと悩まない回は燃えるものがないですよ。徹底的にネガティブで後ろ向きで救いのない話を宜しくお願いします。・・・などと言うワタシはやっぱりヒトとして間違っているんでしょうねえ。ごめんなさい。


◆◆以下メモ◆◆
「まちがいねえ。こいつはジンだ。ブライキングボスの帝国にも従わず、人間のために戦い続けたバカなロボットに、こんな所であえるとはな!」(チンピラロボ)
「オレは、人間とロボットのために、正しいと信じることをしているだけだ。」(ジン)

・清く正しいカリスマであるジンが、自ら率いるヒトビトに語る。
キャシャーンは殺さない。自分たちが生き延びるために、誰かを犠牲にすることなど、オレには出来ない。」
「・・オレは、オレを作った人間に教えられた。人間とロボットにとって正しいことをしろと。・・オレは人間もロボットも友に平和に生きられる世の中を取り戻したい。ルナをさがしているのもそのためだ。」
「・・ルナは人間にもロボットにも平等に命を分け与えていると聞いた。・・だからみんなで捜そうと決めたんじゃないか。ルナに合えばもう死を恐れることもなくなる。みんなが穏やかに暮らすことが出来る。・・それこそ、オレが信じる正しい世界だ。」