■ミチコとハッチン10ハイエナどものカーニバルs宇治田隆史c山本沙代d恒松圭g中井準

ミチコとハッチン
◆因縁を語る回想シーンでの、純朴で朴念仁風なヒロシに対するミチコの(粗暴な普段の言動とは裏腹の)純情な言動は微笑ましく感じるのだけど、「何か一本、筋が見えない」と思うのは気にしすぎでしょうか。


◆それは何かというに、暴力的で凶暴な権力志向のサトシの右腕として間接的に語られるヒロシの、そのポジションに相応しくない優柔不断で優しげな様子なんですよ。(まさにミチコに魅力的に見える部分)


◇幼いころも暴力的で活動的なサトシに対して、大人しくてしょんぼりしているヒロシが描かれているのだけど、サトシは(粗暴な自分と正反対の)ヒロシのどこに魅力を見いだし、暴力組織の片腕(若しくは、サトシの精神的支柱。これから実相はかたられるのかな?)にしようとしたのでしょうか。
「ヒロシ、オレはボスになる。マナベの首とってアイツの組のっとる。そん時は手伝だってくれな。(・・・)オレは大統領だ。おめえはその補佐だもんな。」(10歳のサトシ)


◇このあたりが気になり、違和感となって、この回は(相変わらず作画演出、画面、音楽はすばらしいのだけど)どうも話にすんなりと入っていけない感じでございます。


◆しかし、因果応報とはいえ、かって暴力組織を牛耳っていた男マナベが、平穏な暮らしを営んでいたところを(たぶん)妻子を殺し、本人も殺害してしまうサトシの冷酷にして道理の通らなさ、「話せば分かる感」の無さがこの先の話を見えなくしていますよね。
シンスケのアタマのオカシイ演技も素晴らしいし、話の落とし方を考えるとスリリングな話が続きそう。


◆◆以下メモ◆◆
・「シンスケがボコボコにしたミチコ」に対して語る暴力団体モンストロの首領サトシ。
「あいつからなんて聞いたか知らねえけどな、モンストロのお偉いさんがたは全部!オレが始末した。そう!オレがやったんだ。あとはファンタズマのせいにして(ファンタズマを)つぶしちまえば、全部オレのもんて算段だ。名付けて、電撃魔のトライアングル大作戦あたまいいっぜおれ。」
「おめえがファンタズマのあちこち襲ってくれたおかげでな、(ファンタズマトップの)キールがオレに合いたいって言ってきた。和解協定だかなんだか知らねえけどな、かんけえねえ!来たとたん、ずどん、さよならだ。」
「これからって時にだ。ヒロシの奴がやめるって言い出した。おめえと一緒になるんだとよ。・・なんだそれ。だから、オレは死んだキリルを行方不明ってことにしてよ、やめる条件としてキリルを見つけ出せって言ったんだ。そしたら、後は目障りなお前(ミチコ)を始末するだけだ。」
「・・・お前さえいなきゃな!こんな事にはならなかったんだぁ!」