■ミチコとハッチン06愚か者たちのサウダージPARTE2s宇治田隆史c&d岡佳広g安彦英二

◆前編の、死の気配が漂うバイオレンス成分の濃厚さに比べて、後編はアンバランスなほどにコミカルと人情に落としています。ラストの闘牛場の大騒動はかなり楽しかった。おたまを持って闘牛場を逃げ回るハッチンが可愛いすぎるっ


◇そもそも、話としては、前後編通してミチコの育ての親の婆さんの、ぶっきらぼうで悪意をアピールしている裏に潜む人間性の良さと、ミチコとオカマとの友情がメイン。
バイオレンスなチンピラの抗争は、きっと後続するエピソードで点描されていくのでしょう。


◆前編でも書いたけど、ミチコを含めた(過去と現在の)育て子を見守るばあさんの表情や仕草だとか(特に酒場)、ミチコとオカマの互いに信頼しあっている「親友らしさ」とか、粗暴な言動の裏の、ミチコのバカがつくほどの素直さ(さらわれたハッチンを捜すための、オカマの非常識なアドバイスに速攻でなるほどと頷く様や、婆さんに鼻血が出るほどどつかれても決して本気でやり返さない様子とか))だとか、仕草で演出する人間の造形が相当印象的で素晴らしい。