■ミチコとハッチン03しゃかりきピンボールs宇治田隆史c出合小都美dタムラコータローg川元利浩

◆冒頭登場のインチキ占いババアの占いの現実化を折り込んだ、後半の「食い逃げ少年」のハッチンの追跡が、(音楽的にも画面的にも)テンポがよくてしかも息の長い演出で見応えがありました。
ハッチンのピンチに颯爽とミチコが現れ、(ぶっきらぼうな粗暴さを丸出しにしつつ)少年達を「蹴散らす」さまもカタルシスがあって良かった。


◆しかし、この作品のウリは、やっぱり「暴力的でバカ女な保護者(ミチコ)」に、シビアな目線で突っ込みを入れる少女ハッチンの健気さに尽きますね。バカで幼稚な言動に呆れながら、ハッチンは、ミチコの粗暴さに潜む飾り気のない愛情に心地よさを感じるのです。


◇そして、それを強力に補強するのがミチコのバカさや粗暴さを際だたせる細部の描写じゃないかしら。
この回も、いかにもインチキそうな占いを心の底から信じる様子だとか、靴を盗んでハッチンにとがめられて口ごもる様子だとか、バカさの描写が充実。しかも、なんだか、ミチコが可愛いらしく見えてきました・・・・


◆ところで、ハッチンの父だとミチコが主張する、死んだはずの「ヒロシ」を巡る前回の会話で、ミチコがヒロシがどこにいるかをハッチンにしつこく尋ねる場面。


◇てっきり、「ヒロシのお墓」の在処をハッチンに聞いていたのかと思っていたら、どーやら本当に生きていると信じている様子ですよ。どう展開するつもりなんだろー。