■マクロスF12ファステスト・デリバリーs吉野弘幸c&d田中孝行g藤川太

◆ぎゃーっ、恥ずかしいっ・・・
◇「歌が「文化を知らない巨人達の戦争」を止める」という、初代マクロスで私が一番居心地悪く感じていた「アイデア」をこうもぬけぬけと全面展開されると、身悶えする感じですよ。
しかし、多くのヒトはこれがいいと言うのでしょう。


◇初代とちがって、「オレはアイドルが好きだーっ」という叫びの前に、「言い訳がましく積み重ねた物語のリクツと状況」の集積があんまりないので、尚更です。このジタバタした「言い訳」こそが重要だと思うんだけどなあ。


◆ところで、惑星ガリア4のゼントラーディの巨人達は、未だアイドルに熱狂して鼻血を垂らしてしまうような童貞ばかりなんでしょうか。
半世紀前の初の文化接触以来、「男ばかりのストイックな軍人の世界」に取り残された不運な巨人達!
「歌で慰問」の前に、この、かあいそーな人口構成を何とかしてやれよ。そりゃ暴動も起きるでしょう。


◇かってのエキセドル風の味方のゼントラーディ参謀までアイドルオタク。
「だれだ?あの娘?」(ゼントラーディの司令官)
「ご存じないのですかっ。彼女こそ、代役からチャンスを掴みスターの座を駆け上がっている、超時空シンデレラ!ランカちゃんですっ」(参謀)
・・・いやあ、なんというか。


◆話的には、「個人の都合と力量」ばかりがクローズアップされて、初代マクロスでさえ基本だった「組織の都合と力量」がほとんど見えずに、事態が発生し、展開し、収束します。


◇(どう考えても組織を無視することが出来ない規模の話なのに)この話を駆動する上での「組織への気配りの少なさ」と「個人関係への過剰な依存」が、私には不自然に感じられて全くだめなんだけど、これもこれがいーんでしょうか。


◆◆以下メモ◆◆
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・フォールド断層で、惑星ガリア4に到着まで7日かかると言っているそばから、LAI(重工業メーカでしょうか)の御曹司だというサブキャラから提案されるのがまだ世に知られていない「フォールド断層を無効化するテクノロジー
・これを自分の判断と力量のように、バルキリーに実装し稼働させてしまう展開が・・・


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・惑星ガリア4の「軍事的危機」を救いに来たのが、アルトの友達の学生パイロットの少尉と民間人のランカさん。


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・(そもそも新米の一兵卒にシェリルさんの護衛任務につかせるのが不自然なのは置いておいても)アルトは、当初の指令を抛棄してランカと飛行機で帰ってしまう。その帰途、発見する謎の朽ちたマクロス型戦艦。