■マクロスF03オン・ユア・マークスs吉野弘幸c&d阿保孝雄g藤川太g補大塚八愛

シェリル姉さんの強力な自己愛と、それゆえの根性エネルギーを象徴的に配置し、それに当てられた主人公のアルトとランカが、自分の運命について自覚的な選択を行うというシナリオ。
「落ち着かないわねえ・・自分の運命が人任せってのは。」(シェリル)
「みんなはあたしを幸運だって言うわ。・・でも、それに見合う努力はしてきたつもりよ。だからあたしはシェリル・ノームでいられるの。・・運命ってのは、そうやってつかみ取るもんなのよ。」(シェリル)


◆アルトくんについては、コレに歌舞伎の一族だという「家の事情」から「逃げてきた」という鬱屈が背景にあるらしく、ああ、早くこの鬱屈が描かれないかしら。


◇「オレなら全てを知っていたい。他人に自分の運命を任すのは、・・まっぴらだ。」
というセリフだけじゃあ、(前回、兵士の無惨な死にざまを目撃したり、自分自身の生死の危機が描かれてきたとはいえ)命が危ない民間軍事組織に入るという選択に、なんだか説得力が乏しいような気がしちゃったな。


◆ところで、問題はランカ。
「わたしね、みーんなに伝えたいの、あたしの歌!」なんて、無邪気に言っているけど、そんな無垢なノリで歌手のオーデションを受けるってのは、ファンタジー過ぎるのではないかと。
もっと、ドロドロの自己表現への渇望を・・・・・などというノリのお話じゃないか。ごめん。


◆◆以下メモ◆◆
==========================
シェリルねえさんのあけすけな様子が、結構ツボ。
「あたしの生でみたのよ。それぐらい安いと思いなさい!」
「そうねえ。でも、ただの記憶として今夜一晩使うぐらいは許してあげる。・・・・ばーか、んなわけないでしょう!」


==========================
・ミシマ首席補佐官は、ランカの特殊事情を知っている模様。


==========================
・早乙女ランゾウの歌舞伎の壁面広告に見入る主人公アルト。


==========================
・SMSに入るというアルトに、メガネの先輩が忠告。
「アルト、お前また逃げてくるのか、オヤジさんや家から。」


==========================
・ランカの兄が、アルトに告げる。
「民間軍事プロバイダーである俺たちの死は、戦死じゃない。事故死扱いだ。あそこに墓碑が建てられることもない。船団をあげての葬儀もなく、身内にすら、詳細な事実が伝えられることはない。」