■機動戦士ガンダム00 25刹那s黒田洋介c寺岡厳角田一樹水島精二d角田一樹水島精二キャラg千葉道徳森下博光メカg中谷誠一大塚健松田寛有澤寛

◆めくるめくロボ戦!楽しすぎる。
◇ただひたすらシンプルに、日本で特殊に進化した「リアル(ドラマ)ロボット物」のひとつの真髄を見せつける最終回。


◇ヒトガタ同士の力と力のぶつかり合いを、徹底してリズミカルに画面に刻むその絵的なワザの美しいこと!ここまで来ると、もう、細かい物語なんていらない。むしろシンプルなのがいい。
「武力による戦争根絶。・・・それこそがソレスタルビーイング!」という(もやは)念仏に等しいセリフさえ、実に心地よく決まった。
エスカレートする超兵器同士の戦いは燃えないわけにはいかないや。いやあ、堪能しました。


◆だけど、アレハンドロ・コーナーのギャグみたいな二段オチの悪役ぶりも、グラハム・エーカーのやはりギャグみたいな唐突なライバル的盛り上がりも、(アレルヤのオールバックの雄姿も!)、この素晴らしいロボット戦を盛り上げるケレン溢れる小道具としてはいいのだけど、思い切りよすぎだよなあ。シンプルでストロングすぎる。
ロボ戦の素晴らしさが神々しく輝いているからいいものの、作画がフツーだったら目も当てられないす。ある意味、大予算のこの枠だからこそ成功した路線じゃなかろうか。


◆それはさておき、「宇宙世紀」世界の大前提として無邪気に存在する「地球連邦」的政治世界の成立を力業で描こうとした豪腕ぶり、目の付け所の良さは素晴らしい。
「戦争根絶」なんて実はお題目にすぎず、サラサラ現代世界の理不尽には興味ありません!と、最初から言ってくれればいいのにぃ。


◇それをさ。チラチラと現代世界の反映っぽいエピソードを乱暴に配置して色目を使うからおかしな事になる。もっと「話の行方」に正直に、そして愚直かつ構築的に話を組み立てたら素晴らしかったのではなかろうか。
テーマが実にユニークで魅力的であるだけに、惜しいと思いました。


◆などと、文句ばかり言っているけど、主要登場人物のほとんどが生死不明というこの最終回は、上手い。二期でどう捌くのかひじょーに楽しみじゃないですか。ラストのチラリズム溢れる4年後の世界もいいカンジ。


◇そして、地球連邦的政治世界を舞台に、「戦争根絶」を(きっと)変わらぬお題目としてどんな風呂敷を広げるのか、オーバーテクノロジーと秘密結社ソレスタルビーイングにどう決着をつけるのか、(第一話にも登場していたけど)何故ファーストガンダムっぽい機体が存在するのか(てか、似ている理由を説明してくれるんですよね!)、見どころは多いよね。


◆◆以下メモ◆◆
=========================
・刹那が「俺がガンダムだ」と力強く口走ってしまう、この作品世界での<ガンダム>という語の意味するものはなんなんだろー。何故「ガンダム」という名称なのか、何故そう呼ばれるのか、きっちり描かれたらこのシリーズは化ける気がする。
「武力による戦争根絶。・・・それこそがソレスタルビーイング!・・ガンダムがそれを成す。オレと共に!・・・そうだ、俺が、俺たちが、ガンダムだ!」



=========================
ソーマ・ピーリスアレルヤの親しい人物だったと。
「そんな・・・ソーマ・ピーリスがマリーだったなんて・・・」


=========================
・なんか4年後の閲兵式にコーラさんみたいなヒトが・・・
・グラハムさんが伝統の仮面キャラ化したり、ティエリアとルイズが一緒にいたり、トリニティ妹が王お嬢様の手下みたいになっていたり、リボンズくんが手下を侍らして態度でかかったり、大幅なキャラの配置換えが結構期待感を盛り上げる。


=========================
・「オーガンダム」をファーストガンダムと(ほぼ)同じ姿にしたり、ようやく登場のタイトルロール「ダブルオーガンダム」を「世界を変える機体」とか呼んでいる様を見ると、ターンエー的な世界律に関わるSF展開を期待していいですか?