■機動戦士ガンダム00 22トランザムs黒田洋介c&d北村真咲キャラg松川哲也_メカg有澤寛

◆この回は、空から現れてトリニティを助けた刹那くんのヒーローぶり(それにしては相変わらずボーッとしているが・・・)と、ソレスタに「神の代理人権」を与えたイオニア爺さんの神っぷりに燃えた。
特に、「こんなこともあろうかと」システムにトラップを仕掛けていたイオ爺には惚れたよ。端正な傲慢ぶりもヨカッタ。面白かった。


イオニア神は、欲深き理念喪失者に裁きを与え(るよーな気がする)、「神の代理人」(「純正GNドライブ」を所持しているだけで代理人認定つーのはなーんかひっかかるが、まあいいや。)には、超兵器「GNドライブ」の隠された能力を発動させるのでした。


◆ところで、刹那くんが思い詰めた顔でさかんに「ガンダムになりたい」と言ってきたけど、この回は、このシリーズでの「ガンダム」って、神もしくはその代理人を意図しているんじゃなかろうかと、なんとなく腑に落ちた回。(その意味ではターンエーでの最終的なガンダムの扱いに似ているかも。オーバーテクノロジーは燃えるなあ。)


◆刹那くんについて言えば、宗教戦争経験者が、結果として戦争をもたらし平穏を奪う自分の神に不審を抱き、さらに代替の神を求めるとなると、屋上屋もいいところだけど、その心の弱さがいいじゃないですか。


◇それも物理的な絶対性を持つ「具象の極北の超兵器」に神の影をみて、さらに自己同一化を図ろうとするとなると、刹那くんの精神的な切迫具合が推し量られますよね。脅迫観念による妄想一歩手前!
「これがガンダムのする事なのか?」
・・・・・・・なんとなーく絶句した。


◇そうしてみると、自ら手で神を作り上げようとし、しかも自分を神に同化させようとゆー、世にも稀な主人公なんだよなー、刹那。
浅くなりがちな商業的キャラクター造形や、(すごく面白いテーマと物語要素群なのに!)構成的にイマイチ感に満ちたこのシリーズの中では、(こいつ大丈夫か?という気がして見てると不安になる)重さを持つ微妙な存在感は貴重ではないかしら。
ラストに向けて、これを上手く生かしてくれるといいな〜。



◆◆以下メモ◆◆
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・ソレスタの協力者であり、裏切り者アレハンドロと共闘した末に殺されたリニアトレイン公社のラグナ総裁の不在により、(劇中明言されていないがたぶん)ソレスタは軌道エレベータを使えなくなったと、勝手に解釈。


・その代わり大気圏離脱能力を持つ「強襲用コンテナ」付きGNアームズが登場。


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・グラハムさん用に、「疑似GNドライブ」をフラッグに換装中。前回ユニオンとAEUの共同部隊で、ジンクスが1機欠けて19機だった理由がこれみたい。
・きっと、ベーダ支配下のジンクスが役に立たなくなる展開があって、グラハムさんだけがいいところを見せる展開に1票。


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・中革連のジンクスによる団子戦闘作戦に爆笑。絵の見せ方と音楽が相まって「ただならぬ感」がもう可笑しくておかしくて・・・。ああっ、もう、なんか笑いが止まらなかった・・


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「何のためにガンダムがある。戦争を根絶する機体がガンダムのはずだ。なのに、トリニティは戦火を拡大させ、国連軍まで・・・。これがガンダムのする事なのか?」(刹那)
「俺一人でもいく。・・オレは確かめたいんだ。ガンダムが何のためにあるのか。」(刹那)
ガンダムが「何か」、私も知りたくてたまらないよ。「これがガンダムのする事なのか?」は、名ゼリフすぎる。


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・ラスボスの風格漂うアレハンドロの指示で、アリーさんがトリニティ2兄弟をあっさり殺害。ガンダム1機が彼の手に。
・純粋戦争好きとキャラ造形されたアリーさん。準ラスボスとなるか、アレハンドロを食ってラスボスになるか。


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・悪役の名乗りを声高くあげるアレハンドロさま。
「やはりいたか。イオリア・シュヘンベルグ。世界の変革見たさに、甦る保証もないコールドスリープで眠りにつくとは・・・」
「しかし。・・残念だがあなたは世界の変革を目にすることはできない。・・・あなたが求めた統一世界は、その抑止力となるソレスタルビーイングも、この私が引き継がせて貰う。」
「そうだ。世界を変えるのはこの私。アレハンドロ・コーナーだ。」


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・イオ爺の逆襲。
「この場所に、悪意をもって現れたと言うことは、残念ながら私の求めていた世界にはならなかったようだ。・・・人間は未だ愚かで、戦いを好み、世界を破滅に導こうとしている。」
「だが、私はまだ人類を信じ、力を託してみようと思う。世界は、人類は、変わらなければならないのだから。」


「GNドライブを有する者達よ。君たちが私の意思を継ぐ者なのかは分からない。だが、私は最後の希望を、GNドライブの全能力を君たちに託したいと思う。君たちが真の平和を勝ち取るため、戦争根絶のために、戦い続けることを祈る。」
ソレスタルビーイングの為ではなく、君たちの意思で、ガンダムと共に。」