■神霊狩/GHOST HOUND 17Implicate Order-内在秩序-s小中千昭c&d岩崎太郎g植田実

◇1話遅れ。
◆亀岩山を後背にもつ水天町という山間の町限定で、何か重大な事態が進行しつつある・・・という雰囲気をセリフや状況描写で懸命に演出しようとしている回のような気がしたけど、一向に事態が進行している気がしないのはなぜなんだろー。不思議だ。


◆間接的な異変の描写としては、亀岩山から「気配」が降りてくる描写にはじまり、それを見る放浪の爺さんや亀岩神社の神主のセリフで「何かが起きているっぽい」と感じているヒトビトの違和感を強調し、大神拝霊会の教祖の葬儀に集う「謎の連中」についてニセ記者に語らせる。


◇また、中島くんのTVゲーム依存症の母親の不在(中島くんは余り気にしていないが、いるはずのヒトがいないというのは何かがあるよーな)や、ラスト、鳳センセイに痴漢(?)を働く「透明人間(声からして中島くんかと思ったが・・・)」なんかも気になりますね。


今まで「幽界(かくりよ)の存在」が「現実世界の人間」に物理的に干渉したことは無かった気がするので、世界を律する法則が変わってきているということでしょうかねえ。


◇それから、このところ憑依現象が度々現れ、クラスメートに薄気味悪く思われてしまい、「取り憑かれても自分は自分である」と思い詰めてテンパっている都ちゃんに、「君はお姉ちゃんの生まれ変わりたい」なんて無神経に太郎くんが言ってしまえば、何かが爆発する気がするじゃないですか。


◆さあ!ここまで押さえた演出でタメに溜めてきたんだから、躊躇うことなく思いっきり破局、あるいは変転を爆発的に演出してくれっ!!・・・と思うんだけど、気が短すぎますかねえ。


◆ところで、鳳センセイの私室には壁一杯にヒエロニムス・ボッシュの「快楽の園」がかざってあって、その荒涼としているであろー、精神状態に暗澹としてしましました。ああ、こんなヒトとおつきあいするのはいやだーっと、なんだか切実に思ってしまった。


◆◆以下メモ◆◆
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・放浪の老人が見る、<山の斜面を何かが下る気配>
「いったい・・神霊達は何を恐れている?」


・関西の葛城山にいってきたという老人。
「ここで起ころうとしている、いやもう起こっているかもしれんことを聞きたくてな。」

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・久間田市では「魂抜け」ができなかったが夢を一杯みたと述べる古森太郎くん


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・都の父の亀岩神社の神主が語る。
「この街・・・何か起きるのかねえ・・・。あそこをふらついている爺さんもそう言っていたんだ。都のことといい、君らのしていることといい・・・」


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・都に、散々モジモジした末に告白する太郎くん
「わかったとよ。僕わかったとよ。・・・君は・・・君はお姉ちゃんの生まれ変わりたい」


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・信の教祖の祖母の葬式に来ていた連中に見覚えがあるという自称県庁の記者
「僕らの業界じゃ、コウジヤって呼んでいる連中だ。日本のあちこちで非合法な仕事を請け負っているっていう。・・妙だとおもってね、僕の方でも調べてみたら、あそこ、大神拝霊会、いまじゃど田舎の拝み屋だけど、40年くらい前には政府与党の大臣クラスまで信者にしていた本当のカリスマ占い師だったらしいのよ。」