■神霊狩/GHOST HOUND 14Emergence Matrix-創発基盤-s小中千昭c山田勝久d高島大輔g松浦仁美

◆この回、未だにさっぱり見えない物語の構造のヒント、或いはブラフを付置するにしても、饒舌に文字やセリフで語らせ過ぎな気がしちゃった。
また、「平田先生が都をカウンセリングする様子を、扉の隙間から覗き見る一同」って、どれだけ原始的な演出なんだーっ、と激しい違和感。


◇これまで細心の注意を払って、場面と音で語らせる繊細な演出を展開してきたとゆーのに、この回は音演出的にも冴えないし、まあ、たまにはこんな回もあるのかしら。


◆◆以下メモ◆◆
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・第11話に登場した「左手の感覚と右手の制御が連動していない緑髪の唇ピアスの男」は、大日本バイオの研究員だったみたい。冒頭、彼の研究についてのムツカシイ論考が記述される。(なんか、初めて士郎正宗っぽさが出てきた気が・・・)
「我々は生物を創造しているわけではない。
しかし、最低限、自己保存本能だけは、機能させねばならない。」
「生命創造のタブーと我々の目的の矛盾を解決する手段は、一つしかない。
故に、セルオートマトンを外部脳として機能させ、現実世界におけるニッチ、すなわち、生態的地位を認識させるのである。」
「個体それぞれに、人の意識に相当するゴーストを、プログラムとして走らせている。
しかし、メモリーはすべて同一のデータを共有する。
これによって、必要以上に意識生命体に近づく事を忌避している。」
「あれらが、「製品」として「出荷」される時まで、このシステムは維持されねばならない。
だが、観察者である私が、セルオートマトンの消極的な活動の中で創発と認める現象が・・・・」


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・平田先生の来診について。
「平田先生は日本のPTSD治療の代表的存在ですから。」(鳳センセイ)
「えっ・・・そうだったのかあ。そんな先生がわざわざ東京から君の為にきてたんだ・・・」(都の父)
「ぼ、僕が来て欲しいからっち、ワケじゃなかばってん。」(古森くん)
「まあ・・・そりゃそうだよなあ。県の教育委員会が派遣を要請したと聞いとったけん。」(都の父)


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・都に「憑依」した「一言主」について。
雄略天皇葛城山をあるいとったら、自分そっくりなんが出てきて、それが一言主ごたる。」(メガネの友だち)
古事記では、雄略天皇一言主の神に敬意を表して、召し物を献上したとされる。しかし、その後に書かれた日本書紀では同じ話でも違う。雄略天皇一言主は、一緒に狩りを楽しんだというんだ・・・。さらに平安時代の続日本記によると、雄略天皇は不埒な神だとして、一言主を土佐に流してしまう。」(都の父)
「確か、日本霊異記にいたっては、一言主役行者の手下に成り下がってて、それが気にくわなくて、役行者が朝廷に謀反をしようとしているという嘘を申し出るんだけど、それがばれて、伊豆まで流されちゃうんでしたよね。」(鳳センセイ)


「結局、一言主っちゅうのは何する神様ね。」(太郎)
「口にした言葉を実現する神様。・・いい事も、悪いことも・・・ね。」(都の父)


一言主は謎の多い存在なんだ。恐らくは朝廷成立前に存在していた土着神ではないかと、僕は思っている。・・葛城は奈良県の山でここに一言主をまつった神社があるんだが、この神社には土蜘蛛塚があるんだ。・・朝廷に対抗した手足の長い一族のことが、土蜘蛛だったと言われている。土蜘蛛はこの北部九州を起源とする海人、海で生きた者達の末裔であるという説がある。まあ・・・そんなところで僕は関心をもって研究していたんだ。東京にいるときにはね。」(都の父)
一言主の資料は東京の僕の書斎に溢れていた。都がそれを読んだというところは見ていないが、でもどこかで視界にはいっていたのは間違いない。」(都の父)


・鳳センセイをひょろ長く見せる演出とか(遠景、校庭で都達に近づく鳳センセイ)、上記のセリフに鳳センセイのアップがかぶったりとか、鳳センセイを土蜘蛛っぽく演出しようとしているとか思ったのは、深読みしすぎ?


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・都を催眠状態にして、いきなり突飛なことを聞き出す平田センセイ。
「教えて欲しいことがあります。この街、水天町には何かがあるんでしょうか。ここには不可解なことが多く、何か密やかに起こっていると私は思っています。古森太郎くんのことや都さんのことばかりではありません。・・・この私もここにいると、奇妙なものを見てしまうのです。」(平田センセイ)
「ここには・・・神が多すぎるからだ。」(都)


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「不審に思われているでしょうね。・・・どうしてわざわざ月に二回も、東京から古森くんのカウンセリングに来ているのか。」(平田先生)


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・大神家の教祖である婆さんが死んで、側近の憲子さんが都に告げる。
「さにわである私が次にお仕えする巫女はあなた様です。」
「これも姫様のご意志たい!」