■神霊狩/GHOST HOUND 10Affordance/T.F.T.-Thought Field Therapy-アフォーダンス(環境が生物に提供するもの/思考場療法s小中千昭c曙竜倶d橋本穂高g澤田穣治

◇新年最初のアニメ。
◆いままで言葉だけで語られてきた亀岩山上に建設された「大日本バイオ」のプラントのビジュアルが初登場。ホタテ貝みたいな形をしています。但し、何を製造?研究?しているのかは未だ不明。


◇その存在は、研究者として勤める中嶋くんの父親とか、頭をうった古森くんが診断して貰った鳳先生や、プラントを亀岩山の上に誘致したという「矢崎もとい」議員など、登場機会の少ないキャラから微弱に表現されてきたけれども、この回では、「古森酒造の井戸水が少なくなった事象の原因かもしれない」という語られ方をしていました。


◆あわせて、この回、「自然」をキーワードとした、今後の展開に関わってきそうな発言が2点。
まず都の父の亀岩神社の神主に、「人間の手が適度に度入ってこそ生態系が活性化する」と語らせます。
次に、古森酒造の女杜氏に、酵母の発酵とともに次々と増殖していく微生物について、好意的な紹介をさせてます。


◆また、カウンセラーの平田先生は、「人間の思考は脳内に存在せず「思考場」と呼ぶべきフィールドが空間に広がっている」とゆー、トンデモ学説を開陳したりしておりました。


◆さて、以上を中心に、これまでの話と、OPのノリや、予告のあとの番組紹介のナレーションをあわせて、この物語の基本設定を妄想してみました。(この物語、あんまりにも話が見え無さすぎて、見当はずれにせよ!少しは整理しておかないと、居心地が悪くてかないません。)
「SFっぽい設定中心主義」的な予想で、(完全なファンタジーだったりするなど)まったくの見当はずれだったら悲しいけど、さあ、どこまであたるか!


・「自然」状態で、人間の脳と脳の間はネットワーク化されている。たぶん「媒介する超微細な物質(細菌?)」が設定されていて、これが空間に満ちているみたいなカンジかな?これが幽界(かくりよ)。きっと根本設定。
・しかし、それは微弱なもので、通常は、普通の人には知覚できない。
・敏感なヒトは、この脳間ネットワークを通して、脳の器質的な異常による他人の幻覚や、他人の脳内の脅迫観念や想念の影響を受ける。


・強烈な思考や異常な幻覚は、上記の脳間ネットワークにいつまでも残り、それが幽界の生物的な「何か」として知覚される。
・幽界の存在のうち、人格を持っている様に見えるモノは、個人の強烈な思念が残留しているもの。(パチンコ廃墟の人影とか、都が四辻に幻視する「何か」とか。)
・人格を持たない奇妙な生物群は、人間が現世の知識を元に妄想・幻視したものが、その妄想の程度が強烈なために、脳間ネットワークに残留したもの?或いは、動物も含めて脳間ネットワークが空間あまねく存在するのかな?


・都のように敏感な人間は、他人の残留思念や妄想に影響を受けやすく、時には残留思念が脳間ネットワークを通じて、脳に影響を及ぼし、「体の中に入って来る。」ように感じることがある。
・主人公3人の「魂抜け」は、脳間ネットワークを通って他人の脳に収容された知識にアクセスしている現象?本人の知覚としては、空間を移動しているように感じる・・・・・・・あれれ、苦しくなってきたなあ。


・上記が「「自然の摂理」として設定されている物語」の中で、「大日本バイオ」は、脳間ネットワーク=幽界を発見し、干渉若しくは観察する技術を生み出した。多分、媒介する細菌を発見したんじゃなかろうか。
・一般人にも幽界の存在が見えだしたのは、その影響・・・・みたいなカンジでいかがでしょうか。


◇あー、余りにもトンデモ過ぎて、書いていて空しくなってきたよ。まさに電波。物語への没入はほどほどにしておきましょうね。


◆◆以下メモ◆◆
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・古森くんのカウンセリングをする平田先生。
「これ・・くせになっているんですが、眉間やのどの下といったある部位をこうして指で叩くことで、恐怖症が改善されるというモノなんですよ。」
「TFT、思考場療法といいます。東洋医学でいう経絡、ツボのようなとらえ方をされていますが、これを提唱しているアメリカのロジャーJキャラハンというヒトは面白い考え方をしています。」
心理的恐怖の実体は、脳の中、扁桃体にあるのではなく、外側の思考エネルギーのようなフィールドにあるのだと。TFTによる治療は、ケースによりますが極めて短時間で効果が現れる。・・・これは、脳の中に原因があるとは考えにくいと、キャラハンは、主張しているのです。」
「思考場はあくまで目には見えないもので、心理的恐怖を生み出す原因の抽象的な足場のようなモノですが、古森くんの場合、トラウマとなる具体的な場所がそれと重なっているとも考えられますね。」


「イギリスの学者、ルパート・シェルトレイクというヒトが、こういっています。TV局から来る映像が、TV受像器の中に元々存在しないのと同様、記憶も脳の中には存在しない。・・・私個人の考え方とは相反しますが・・・」


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・ペットボトルを故意に乱暴にどかっと置く都ちゃんと、古森くんに笑いかける様子とのギャップが・・・


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・幽界について何か知っていないかと、都の父である亀岩神社神主に聞きにきた中島くんと古森くんに、都の父は語る。
「人間はこうやって、自然をこわしてしか文明を築けない生きものだからなあ。」
「何事も塩梅ってことさ。僕らが自然と感じているのは里山のことだ。人の手が全く入っていない原生林や原野じゃない。・・東京だってなあ。ヒトが住み着く前はただの藪だったんだぜ。そういうところに、豊かな生態系は存在しなかった。ヒトが田畑を耕し、排泄したものから有機物が堆積し、それで虫や動物の生態系が活性化していったんだ・・」


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・女杜氏と古森くんの会話。
酵母菌がドンドン増えているとこ・・・好きなんよね、私。目にやぁ見えんけど、ちいさか生きもんがドンドン生まれとるっちゃ。パワーば感じると。」(女杜氏
「そげな想像すると・・ちょっと気持ちワルか・・・」(古森くん)


「現世には、どんどん新しか命がうまれとると。・・・新しく生まれた代わりに、多くの命も消えていくたい。」(古森くん)


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・大神くんの獣への変貌
「なんだよ・・・こうできるなら早くいえよ。幽界ってこうなんだって。・・・オヤジもこうしていたのか?」


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・前々回に登場した放浪のおっさんと都の父の対話。
「この山に来ているのはオレだけじゃない。・・・オレのようなヤツと、そうじゃないヤツ。ともかく、この山というか、この町というか、この辺り一帯で何かが起ころうとしていることを知ったものだろう。」