■神霊狩/GHOST HOUND 07L.T.P. Long Term Potentiation-シナプス回路を変化させ、それを維持する能力 人間の脳に於ける長期記憶の正体-s小中千昭c&d川崎逸郎g中村光宣

◇1話遅れ。
◆主人公三人が体験する「魂抜け」や中嶋くんの両親への違和感、神霊の満ちる世界を幻視することが、短期記憶を司る「海馬」、悪感情の源である「扁桃体」や「前頭葉」などの脳の器質的な損傷など、物理現象や化学的な合成作用に起因するんじゃないの?というミスリード(?)をする回。


◇ただし、古森太郎くんが頭を打って幻視した「脳内のシナプス内に自分が存在し、そこに(姉に思えないこともない)人影が見える」像など、脳内現象と、主人公達が体験する不思議なビジョンを絡めてくるのは必定。


たとえば、ヒトビトの脳と脳と間は、不可視にネットワーク化されているんだ!(或いは、バイオ工場の研究施設に企みにより?)と言い出しても不思議ではない雰囲気だなあ。なんだか、衒学的に煙に巻くカンジが(どれほど実作に噛んでいるか分からないけれども)士郎正宗っぽくなってきたかも。


◆ところで、大神くんが夜中のコンビニ帰りで幻視する「廃墟から走り出す黒いはっきりしない人影」と、中嶋くんが昼間に校舎の物陰に直視し、(忸怩たる思いをいだきながら)怯んで見過ごす「いじめの現場」とが、場面の繋がりや、音演出的に同列のものと扱われているのに注目してみました。


これらは、「不安」「不穏」「心のざわめき」みたいなキーワードでつなげるのかな。


◆◆以下メモ◆◆
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・前回登場の町の政治家「矢崎もとい」に、自殺した父親の事を、攻撃的に聞く大神くん。
「ダムつくりーの。バイオ工場建てーの。次はなんばするつもりね。」
・大いに動揺するもとい。


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・前回、大神くんの父親の袖机から出てきた若き日の友人と父の写真は、(1)父、(2)母、(3)矢崎もとい、そして(4)都の父親で確定みたい。
・この4人の因縁は?・・・・ってのが今後。


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・たまたま太郎くんを診察した鳳麗華女医は、町のバイオ工場に勤める中嶋くんの父親の同僚でもある。
・また、かって外国で脳内のビジョンの権威に師事した人物。怪しいカウンセラーのセンセイと同じ方向を向いている人物の様。


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・カウンセラーのセンセイは、太郎くんの過去とともに幽体離脱している事を知っていて、そのことを知りたくてたまらない。いよいよ馬脚を出してきたのかしら?