■神霊狩/GHOST HOUND 03Phobia Exposure−恐怖症暴露−s小中千昭c&d岩崎太郎g植田実

うーん、なかなか物語が動き出さないなあ。相変わらず音の演出は凝りに凝っているのだけど。


この回は、異界あるいは無意識といったビジュアルに訴えかけるギミックがほとんどなくて、主要登場人物三人を中心とした日常とうらはらの神経症的な行為、精神的な欠損といった描写が、淡々とした画面で堅実に演出されていきます。
人物のデティールを固めていく手つきは好みなのだけど、個人的には画面的なケレンが欲しいなと思っちゃった。


いよいよ次回、ダムが干上がったことにより出現した、主人公古森太郎の姉の変死の現場で、少年達は何を見るのか。


◆◆以下メモ◆◆
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・夜ごと、部屋の暗がりでエレキギターを弾く自分をカメラに収める大上信。
・祖母が、新興宗教の教祖だという自分とどう折り合いをつけているのか。太郎の姉の死亡が確認された1週間後に自殺した父への屈折は。


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・かっていじめていた級友の自殺の血の影に怯える中嶋匡幸。
・ふと目にした校庭に映る校舎の影から、得体の知れない恐怖が沸き上がってきて屋上を見上げ恐慌を来す辺りのシークエンスがなかなかヨカッタ。


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・転校してきたばかりのマサユキの父親は、大日本バイオにつとめていて、3年この村にいるらしい。どうも、大日本バイオって伏線っぽい。


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・幼い娘を亡くしたことから神経症を煩っている太郎の母。第一話、第二話の目のピクピクとか、かなりいいカンジに病的に表現されています。この回は台所で太郎と話していて振り返らない姿がちょっと恐かった。


・深夜ジャズのレコードに没頭する太郎の父。虚ろなその目にうつるものは・・・・