■機動戦士ガンダム00 02ガンダムマイスターs黒田洋介c寺岡厳dヤマトナオミチキャラg高村和宏メカg有澤寛

◆今週の名言「エクシア。紛争を確認。・・根絶する。」
・・・爆笑した。
・・「さーて、今週の紛争は!」みたいなブラックなギャグの風格すら漂ってきてしまったよう。


◆それはさておき、いきなり実際に行われているタミル紛争へ介入というのに(製作者の創作上の覚悟か、血迷ったのか)度肝を抜かれて、どう料理するのかワクワクしたのだけれども、(製作者の想定した)介入の程度が乱暴に表層的で、激しくガッカリしました。


◇「超兵器」四機打ちそろって出張っていき、(紛争の局面を左右するのかどうかも分からない)たった一カ所の戦線で大暴れ。・・・・途方にくれてしまった。


◆しかし、シナリオの流れをくみとった上で、好意的に解釈すると、おれっちは誰の味方もしないよ?武力を振るう奴はやっつけるよ!!とゆー、ソレスタルビーイングという組織の示威行動に過ぎないので、場所や状況はあんまり関係ないと。


◇脚本では、ソレスタルビーイングは、全人類の敵になり、それによる世界三陣営の融和を計るという構図が仄めかされていますし。


◆とゆーことで、なんだか良く分からんが、主人公達が硬直した表情の主義者の面影をたたえている理由が良く分かった。


◇これは、今、世界に猖獗を極めている「掲げた大義と自分自身の正しさを狂信的に疑わず、従わないものは殺してでも価値観を他人に押し付け、大義に殉じる自分の犠牲を陶酔に昇華する」ヒトビトのお話なんだな。・・・・ってテロリストか!


◇・・なんという難儀なテーマでしょう。ちゃんとそのヘンを意識してプロットが積み重なっていくとタイヘン面白い物語になりそう。


◆登場当初のシンプルで分かり易い「正義のヒーロー」がその本質において、テロリストと同質だというのは、(本当にこのセンでやるとすれば)実にシンプルで冴えた設定だよ。


◇ここは是非、組織もヒトも変質していき、或いは本質が露呈し、ドロドロの苦い現実が立ち現れてくる・・・・ってゆー、モノガタリをお願いするしかない。


◇というか、今まで提示された構図だと、間違っても世界の統一なんてノーテンキな自慰的結末は、あり得ないでしょう。(あり得たら瞑目するしかないなあ。)


◇しかし、主義者の内ゲバ物語で視聴率が取れるかというと激しく微妙。このセンはないかしら?・・・ワタシはすごーくみたい!


◆ところで、登場人物「全員」のセリフのハシバシに滲むナルシスなノリは何とかならないかしら。
ナルシスも突き抜けて、金髪グラハムくんのバカセリフ群(「好意を抱くよ」とか「その旨を良しとする」とか「熟知している」とか「君の存在に心奪われた男だ」とか)あたりになると、いっそ爆笑の渦で楽しめるのだけど・・・・・・・ええ、このバカなノリは堪能しましたよ!


◆◆以下メモ◆◆
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・いつも思うのだけど、パラレル世界もののガンダムは、「ガンダムという名称と姿である理由」をキチンと理屈つけて欲しいような・・・。
・このシリーズは、現用兵器と技術レベルが違うみたいだし、発掘兵器で実は月光蝶システムでした、みたいな仕掛けがないと苦しいなあ・・・


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・大気圏単独突入はやめてくれー


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・いろんなヒトのセリフを繋いで、モノガタリの背骨を匂わせていました。
「バカな。一度の軍事介入で、300年以上続いている紛争が本気で終わると思っているのか。」
「何度でも介入するわ。」
「紛争が終わるまで。憎しみが私達に向けられるまで。」
「それがソレスタルビーイング・・・私達は物事を変えるときに付きまとう痛み。」