■精霊の守り人24最後の希望s櫻井圭記神山健治c河野利幸d佐山聖子g窪田康高

◆青池に咲き誇るシグ・サルアの花を口にし、ラルンガを引き付けたチャグムは森に消えた。彼の行方を追うバルサとミカドの暗殺集団。
一方、ガカイ師の使いは、青池が「宴の地」ではないことをシュガとトロガイに告げる・・・・・


◆いよいよ、物語の核心に近づいていてきて、アクション的には、いいカンジに盛り上がってます。
(蛇足ですが「火矢を射るボーガン兼火炎放射器」がなにげに超兵器で、絵的には派手でいいけれども、ちょっと、余りにもタイムリーな兵器すぎてなんというか・・・・)


◇しかし(個人的に思うのは、)「精霊の卵」に突き動かされて、ラルンガを引き付けつつ、森の木々を猿のように走り飛ぶチャグムの心情がほしかったかなあと。


◇胆が座った様子で、身内の精霊の卵に「どこに行こうとしているのか」と問うシーンが若干あるものの、チャグムくんは、全般に操り人形のごとく感情がなくブラックボックスなカンジに演出されています。


◇だけど、声なき声や身内の訳の分からない衝動に導かれる戸惑いとか恐怖、忍者並みに体が動くことへの子供らしい喜びとか、予言された死の時間が近づく事への感想とか覚悟とか。
この回と次回は、タイトルロールであるチャグムくんの正真正銘の見せ場なのだから、子供らしさとか、それと相反する端正な覚悟など、葛藤のディテールを仄めかして演出すると絶対盛り上がるのではないかしら・・・・と(生意気にも)ちょっと思ってしまいました。ごめんなさいっっ。


◆あと、暗殺集団の物わかりの良さに絶望した。
バルサを取り囲んで刀を抜いて、「最初の交戦で我らを殺さなかったのは何故か」とバルサに問うところまではヨカッタ。


◇だけど、「ただ、これから人を助けようって時に、他人の命を奪ってたんじゃ、人助けの意味がない・・って思っただけさ。」
だけで、あっさり納得して引き下がる暗殺集団の物わかりの良さに壮絶にガッカリ。しかもバルサに付き従うとまで言ってしまって・・・・この人達はもうっ。


◆◆以下メモ◆◆
============================
・シュガとトロガイ師が情報交換をするのだけど、トロガイ師が殆ど新しい情報をシュガに提供できず(せいぜいナージルがナージでは?程度)、シュガが一方的に的確な情報を提供している状況に、どーにも居心地の悪さを感じてしまった。
・情報的には負けているけれども、自分の呪術と場数による自信なのでしょーか、トロガイ師がシュガと彼の配下を仕切る様を見習いたいなあと、小心モノのワタシは思いました。


============================
・シュガが語る大聖導師ナナイの残した碑文の内容。
「200年前のこの日、シグルという名のヤクーの子供を我らの聖祖が火を用いることで、一度は助けたとありました。・・ですが、精霊の卵は子供の体の中ではなく、ナユグとサグの狭間にあり、ニュウガロチャガ自身には、卵を産み落とす手段が備わっていなかったというのです。」(シュガ)
「やはり卵はラルンガに食われねば産まれることが出来ぬのか・・・。」(トロガイ師)


「(・・・)もう少しでその(卵を孵す)呪術がうまくいくという刹那。再びナユグから舞い戻ったラルンガに、子供は引き裂かれてしまった。」(シュガ)


「子供を引き裂き呑み込んだラルンガの口から、しばらくして青く光る魂が吐き出されるのが確認されたそうです。・・・その後、ナージルなるものがそれを運び去ったというのですが・・・」(シュガ)


============================
・チャグムを見失ったバルサと暗殺集団。タンダは、ナユグを経由したトロガイからの伝言を受け取る。
「師匠から・・伝言が届いた。・・・チャグムの行き先が解ったぞ。チャグムは、サーナンと呼ばれるアオユミの水源に向かっている。どうやら、そこが本当の宴の地らしい。」(タンダ)
「となると、猶予は夜明け前。」(暗殺集団のお頭)
「夜明けまで、あと三の鐘もないぞ!」(暗殺集団のヒト)


============================
・存在の次元が違い触れられないラルンガに、タンダが一撃。
「ラルンガが青池に現れたとき、こいつ(シグ・サルア)の根っこや葉っぱだけには干渉していたんだ。」
「チャグムと同じようにこいつを食べれば、ラルンガに触れることが出来る。」