■精霊の守り人23シグ・サルアを追ってs檜垣亮神山健治c横山彰利d河野利幸g杉光登小谷杏子

◇1話遅れ。
◇ついに春が来て、チャグムに導かれるままに、「宴の地」へ向かうバルサ一行。青池と呼ばれるそこには、碑文を解読したシュガ以下の王宮の兵隊と暗殺部隊が待ちかまえていた・・・という話。


◆ラルンガも登場してきて盛り上がる緊迫のBパート終盤を見ていると、(細かいことグタグタ言っているワタシが如何にもつまらなく)どーでも良くなってきたけど、結局バルサ達は切り札も対策も無しで目覚めの地に来てしまった。
土の精霊であるラルンガは火に弱いと、シュガに教えて貰う始末。


◇第20話で、シュガ達に切った「王子は我々にしか守れない」との啖呵の落とし前がまったくついていなくて、(個人的には)なんだか居心地が悪かったです。


◆ここは、先行するエピソードで「何の対策もないけど、自分たちが王子を守るしかない」という状況を強調したかったところ。
そのために、「王宮は常識と異なる論理で動いていて全く信用ならず、だから王子は渡せない」というセンを徹底的に前面に浮き立たせるようなエピソード構成が欲しかったような・・・。


◇話の発端こそ、ミカドの命による王子暗殺という異常な倫理が示されたけれども、その後配置されたエピソードは、聖導師もミカドすらも、話せば分かる的な人物造形が目立ってしまっていたんじゃないのかしら。
(劇中人物が知る情報だけだと、十分に信用ならないのだろうと思うけれども・・・)


◆ところで、サブタイトルの「シグ・サルア」は、タンダによれば、青池に咲き乱れていた蓮の花みたいな花のことらしい。
チャグムがこの花を食べたり、タンダが何か気付いた様子でこの花を拾う描写があるので、なんか重要な役割を果たすのかしら。


◆さて、シュガの出立に間に合わなかった碑文全文の解読。水没した残された碑文からシュガの持って行った情報が不完全だと分かって・・・・以下次回。
「シュガよ・・・青池は・・・宴の地ではないぞ・・・」(ガカイ師)


◆◆以下メモ◆◆
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・トロガイ師に子供が3人いる(いた?)と聞いて、バルサが驚く様子がオーバーで味わい深かった。


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・前回、タンダとバルサの会話を聞いていたチャグムの、「さっさと娶っちゃえばいいのに」という問いかけにタンダ。
「昔は夏の日差しみたいな燃える思いもあったけど、時がたつに連れ、秋の風みたいな穏やかな思いに変わってきたんだよ。・・だから、まだこのままでいいんだ。」


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・この回、ミカドの命によりシュガが指示して、王子を守った暁にはバルサ以下を弓矢で暗殺・・・みたいな伏線が仄めかされていました。


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・碑文の未解読部分に驚愕し、自ら水没した残りの碑文を拾い上げるガカイ師のあたり、(ワタシの悪い癖で)(その大袈裟な様子に)爆笑してしまった。
・息も絶え絶えに「・・・この石版を・・・青池の・・シュガに!」辺りの暑っ苦しい演技と絵が最高に味わい深い。