■精霊の守り人21ジグロ・ムサs岡田俊平神山健治c&d新留俊哉g近藤圭一

◇2話遅れ。
◇チャグムに聞かせるバルサの生い立ちの話。
娘を連れて逃げてくれと言う、宮廷の陰謀に巻き込まれた友人のムチャな頼みをきいて、実際に逃げるあたりを見ていると、非常に寓話的な印象。


回想の登場人物のキャラクターや行動を一拍おいた伝聞で表現していて、きっと敢えてそのような印象にしているのではと思いました。
その後の追っ手が親しくしていた友人達だというのも寓話の印象を補強しているかしら。


◇しかし、それでもなお、地位も名誉もあったジグロが、親友の頼みを聞き入れた不合理な心の動きが知りたいな。己の武術の腕試しをしてみたかったのかもしれないみたいなセリフもあるけれども、きっと彼の動機は何度か変転しているはず。


◆◆以下メモ◆◆
バルサが、チャグムに言って聞かせる自分の生い立ち。
「カンバルはヨゴとは違って、豊かな実りをもたらす田畑はない。あるのは、険しい山と岩だらけの牧草地帯。ヒトビトはやせた土地を耕し、僅かばかりの穀類や芋を作り、カンバルヤギを放牧して暮らしていた。・・私はそんなところに生まれ育ったんだ。」


「私の父、カルナイヨンサは王室付きの医者でね。母は五つの時に死んでしまったんだけど、それでも父のおかげで特に不自由を感じることなく幸せな暮らしをおくっていた。」

「でも、幼い私は知るよしもなかったんだけど、このとき父は、のっぴきならない事態に巻き込まれていたんだ。」
「カンバル王の主治医だった父は、王位を狙う王の弟ログサムに王を毒殺するよう命じられていた。断れば、娘を殺すと脅されてね・・・・」