■電脳コイル10カンナの日記s磯光雄c&d平松禎史g向田隆

◇1話遅れ
◆ハラケンは由来は語らず、亡きカンナから教えられた秘密の道順。その道順に従って歩くと、古い空間が現れ、1年前に世を去った幼なじみのカンナのかそけき伝言が現れる・・・・


◇なかなか感動的な状況なのだけど、日記に書かれている内容が素直な秘めたる恋心みたいな仕掛けのない内容で、もっと視聴者泣かせに走れるんじゃないのかなと、若干もったいなく思いました。


◇また、一行(ヤサコ、フミエ、ハラケン)が、カンナの日記にたどり着くまでに秘密の道順をたどるのも、淡々としすぎていて、もっとコミカルにやれば、メリハリがついてグッと泣かせ所で盛り上がったんじゃないのかしらと不遜にも思ってしまった。


この回、せっかくコミカル担当のダイチくんが、イサコ配下から放逐されフリーになったんだから、活用したらよかったんじゃないかなあ。


◆ところで、この回は(も?)、(オレの心が汚れているのか?)女子の太ももとか、さりげないエロカットが多発。
ハラケンのおばちゃんの露出が多すぎなのは、まあいいとして、小学生なんだからさー、自制しましょうぜ、スカート、長くしましょうよう・・・・・とか思ってしまった。


せっかくエロなしでも、十二分にヒトを惹き付ける映像クオリティを持っているのにもったいないと、ワタシなどは思うのだけど。


◆◆以下メモ◆◆
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・恒例のイサコの冒頭ナレーション
「ネットの噂によると、メガネの発売されるずっとまえから中津交差点は事故の多い怪奇スポットだったそうです。」


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・前回ラスト、夜の学校でイリーガルと結合したイサコは、サッチーを簡単に破壊。


・そんなイサコを(夜の学校に忍び込んでまで)影から観察するハラケンのおばちゃん。不審人物すぎます。
「間違いない。あの子はキラバグを集めようとしているんだ。」(ハラケンのおばちゃん)
「キラバグ?・・・キラバグってすごい価値があるっていう・・・」(ヤサコ)
それだけじゃないわ。・・・アレは、呪われた物質なのよ。」(ハラケンのおばちゃん)


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・前回、夜の職員室で気を失ったハラケンを介抱するヤサコ。
「電脳の体がずれている・・・・何かのエラーだわ」


・ちょっと前のバス墓場のエピソードに続いて、自らの体にまで電脳空間のテクスチャがマッピングされている世界設定が、よーく分かるシークエンス。


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・翌日、フミエ達から電脳メガネを取り上げるのに失敗し、イサコにクビを言い渡されるダイチ。共に従うはデンパくんのみ。


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・誰かと電話するイサコ。
「・・・ええ。また一つ結合したわ。・・分かっている。・・必ずやり遂げるわ。」
・電話を終え、一人ごちるイサコ。
「もうすこし。・・・もう少しで臨界量だわ。・・・一人で出来たよ。・・・誉めておにいちゃん。私にも出来たよ。」


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・不意に甦る、ヤサコの幼少の頃の「4423のおにいちゃん」の思い出。
・ちょっと年上の男の子に、いなくなったデンスケを一緒に探して貰い、ヤサコが無理矢理キスをするという・・・・。
・男の子は、4423と名乗る。この物語的配置だと、何だか関係性が想像できちゃったかも。


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・カンナの日記の中身は、お父さんの転勤を前にしてハラケンと過ごす最後の夏休みについての感慨と、ハラケンへの告白のきっかけを探っている様。
・これが、死の直前の記述なので、泣きを狙っているのはわかるんだけど・・・


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・病院の「おじさん」を花を持って見舞うイサコ。学校のイサコとちがい、素直な娘を演じているので、よっぽど好きらしい。
「おじさん聞いて!もうすぐお兄ちゃんが戻ってくるの!」
「おばさんには言わないでね。嘘だってバカにするから・・・」


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・夕暮れ、カンナの残した道をたどるハラケンとヤサコを密かに窺うカメラマン風の男。
「あの子達・・・道が分かるのか。・・・まさか、・・・あの少女と同じ・・・?」