■さよなら絶望先生03その国を飛び越して来いs金巻兼一c龍輪直征潮月一也d坂村智幸g潮月一也

◆・・・ああ、なんかモーレツに絶句しちゃった。
◇OPで「今週もオープニングは文字だけです・・・・・・・絶望しました?」なんて、文字で語りかけられたら、若干鼻白むというもの。興ざめですよ。
他のシリーズではあり得ない、自由で高度な演出・・試みだとは・・・・・・・だとは思うのだけど。


◇しかし、ここまでアニメーションのOPの役割を解体・放棄してまで試みられたこの演出が、面白いと思えるかどうか?・・・・すみませんねえ、アタシ、アタマが堅くて硬くて。ほとんど面白いとは思えませんデシタ。


◇だけど!第一話から第三話までをかけて、視聴者にフラストレーションかけまくるという、いまだかって無い究極のOP演出をやったのだから、これ以降に演出者が我々にコミュニケーションを計らずして、この演出は完結しないんじゃないかな。
来週以降、いったいどーするのかがすごく楽しみ。


◆さて、それはともかく、本編は、帰国子女と、不法外国人とゆー、原作でも非常に座りがわるいネタ2題。
私は思ったのだけど、このシリーズのギャグには、原作も含めて、重い「社会派ネタ」に耐えられるだけの強度がないんじゃないかしら。


◇久米田さんの原作が大好きな私自身も含めてなんだけど、せいぜい、自分の守備範囲とする安全な場所から、世界の表層を撫でて、茶化すぐらいのキャパシティしかないんだ。


◇事象についての深い洞察も、覚悟もなく、逆にいっそ徹底的な破壊指向というワケでもない。そんなぬるま湯から眺めるにしては、けだし、やけどしそうな風景だ。特に、不法外国人ネタは、たぶん、触れてはいけないものだったんじゃないかなあ。
この回で感じる後ろめたさ、薄ら寒さは、伊達じゃなかったです。


◆じゃあ、何が座りがいいかというと、起きて半畳、寝て一畳。向こう三軒両隣。空間すらいらないインナースペース。身近に感じるメディアの中身。
・・・・・・つまり、敗北宣言じみるが、我々が生きていて身近に感じられるもの、自分自身で地に足がついていると感じられて、それぞれが一家言持てる閉じた世界。


◇・・・・・・・・まあ、そんな狭い世界がオレにはお似合いなんだよう。きっと。(なーんだか、久米田先生を貶しているような気もしてきたけど、ワタシ自身を貶したオチなので誤解なきよう。)