■電脳コイル07出動!!コイル探偵局s磯光雄宮村優子c笹木信作d野上和男g尾崎和孝

イサコとヤサコが一緒に廃墟の一室に閉じこめられる事件と、イサコがヤサコの妹の危機を助けた事件をきっかけに、二人の友情が深まる話?
放課後の廃墟探検が魅力的に描かれていて、「子供の王国」ってカンジでヨカッタ。


全てを拒絶するイサコと、彼女と仲良くなりたいヤサコの、危機的状況下での融和に向けての対話、危機からの解放と感情の融和が、ユーモア交えてメリハリつけて演出してあって、今回も非常に面白かったのではないでしょうか。


特筆すべきは、イサコ様の女王様ぶりの素晴らしさ。手下の男子の情けなさが心に染みました。
「二度とワタシに逆らうなっ。文句を言わずにやれっ!」


◆◆以下メモ◆◆
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・恒例の冒頭のヤサコのナレーション。微妙に「××の噂では」の××を毎回変えているのはこだわりなのかな。
「人の世の噂では、逢いたい人のことをずっと考えていると、不意に、ばったり出会うことが有るそうです。」


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・3丁目のトメさんの電脳ペット、ハムスターのマンタの行方不明事件は、イサコがイリーガルをおびき寄せる為の囮として、捕獲したってことでいいのかしら。


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「イリーガルが生き延びられるのは、古い空間と電脳生物の体内だけなんだ。」(イサコ)


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・男子達がキラバグについての都市伝説を語り合う。
「しかし、キラバグって都市伝説じゃないのか?」(ダイチ)
「ある伝説のハッカーが、キラバグを手に入れたんだ・・・あっちからな。・・・だがこっちによびだしたとたん、砕けて死んでしまったそうだ。」(ガチャギリ)
「死んだぁ?キラバグって生き物なのか?」(ダイチ)
「あぁ、その都市伝説ではなぁ。そして、その死んだキラバグの化石が、メタバグなんだ。」(ガチャギリ)


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・イリーガルについて。
イサコは、以下の発言は、全て自分の作り話で単なるコンピュータウィルスだとヤサコに言っているけれども、どうなんでしょう。個人的には、物語的に「生きている」設定だとおもってみました。是非、現実と仮想の混交という魅惑のプロットへと進んで欲しいな。
「あれはウィルスじゃない(・・・)アレは・・・呪われた生き物。(・・・)空間の歪みで生まれた出来損ないの生き物。こっちに出て来る以前の記憶をすっかりなくしているけれどもね。(・・・)奴らは言ってみればあの世の亡者よ。それが消えずにあてど無く、彷徨い続けている。」(イサコ)
「なぜ・・・ペットを襲うの?」(ヤサコ)
「ペットの体など、本当は問題じゃない。そこは単なる避難場所に過ぎない。新しい空間ではそうしないとすぐに体が溶けてしまうからだ。・・・彼らが本当に欲しいものは別にある。・・自分の正体を忘れてしまっているのよ。それだけは本能が覚えているんだ。それは・・・・・人間の子供に近づくという本能。(・・・)奴らが本当に入り込みたい場所は、子供の電脳体。」(イサコ)


「奴らはね。食べるの。子供の魂をね。(・・・)」(イサコ)
「(・・・)そんなことあるわけ無い。だって、イリーガルは電脳世界のものじゃない。」(ヤサコ)
「それがあるのよ、呪われた方法がね。都市伝説で語られるだけになっているけど、実際に食われた子供がいるのよ。」