■キスダム02虚身-ウツセミ-s高山カツヒコc宇女田臣又覗d鹿島典夫g三好和也g補佐小美野雅彦鷲田敏弥杉本光司

1話遅れ。
◇異形の化け物の蹂躙に、この日の為に準備してきた組織も壊滅、一国の軍事力も敗北。近代都市は廃墟と化し、死屍累々だがそれでも広がる地平線・・・・・・・物語冒頭としてたいへんステキな状況。


そこに我らが主人公。期せずに手に入れた力で、圧倒的に不利な状況をひっくり返すという、たいへんカタルシス溢れる展開。
「あなたは、・・・人類の運命を背負う、この世界の代表・・・伝承者になったの」


◇・・・・という、非常に力強い話運びで、前回と今回の人類の敗北戦の混乱が相当面白かったこともあり、褒め称えたかったのだけれども、2点ほど、ヒネくれたわたしはひっかかっちゃった。


ひとつは、(話を成立させるためにはやはり必要なんだろうなとは思うのだけれども)、これだけ死屍累々の中、主人公周辺の人間関係だけ、あっけらかんと生き残るという、(話のスケールの大きさの割には)人物相関の狭さ。生き残った組織戦闘員が集合した後なんか、なんというか、ドリフの探検隊コント感覚?と言っては言い過ぎかしら。ごめんなさい。


もうひとつは、「伝承者」って・・・・のが、古めのRPGみたいで、なんだかイヤ。(すみません超個人的な感触ですね。)文語体で伝承を語り出したら、ワタシ的にはヤバイ感じがしてきます。あと、伝承者を導く妖精みたいなヒトの存在も、今後のこの作品の方向性が心配になったよう。


◇でもまあ、これだけ一話二話でキメてくれたので、単なるRPG的英雄ものにはならないとは思うのだけど。


◆◆以下メモ◆◆
・人類よりも古い地球外の知的生命体の遺跡。そのメッセージは語る。
「この戦いは、あらかじめ人類に課せられた宿命。」
「敗北すれば・・・人類は絶滅する。」


「この星の人間が・・進化を遂げた時、一人の代表者を選び、死者の書の伝承者とする。・・・その伝承者になりしものには、こう名付ける。・・・ネクロダイバー」