■DARKER THAN BLACK -黒の契約者-02契約の星は流れた…(後編)s&c岡村天斎d安斎剛文g小平佳幸

ああ、なんかいいかも。
すべからく冷酷な本性を持つ「契約者」の中で、冷酷でありながら人間性にこだわりを持つ主人公の二面的なキャラクター造形。
(ネコがわからんが)今のところ、悪人ばかりの<契約者>という属性の中で、唯一、それと矛盾する倫理的な課題と直面する主人公という(定番だけど)強力な物語の設計で、いろいろなドラマを作れそう。


なかでもポイントは、(今のところ)この主人公の善なる価値への関心が、大袈裟に騒ぎ立てる安易なヒューマニズム的なモノではなく、(昆虫を観察するような)観察者としての冷酷な関心にすぎないのかも?と思わせる部分があるところかしら。(個人的には)是非、このセンで突き詰めて欲しいです。


あと、この回では、(これも定番だけど)「魂のないはずの抜け殻に、倫理的な何かが宿り、突き動かされる」という、ワタシの好きな展開がちょいとありました。これをいたずらにクローズアップせずに、冷淡に放置する演出の手つきもワタシ好み。


◆◆以下メモ◆◆
・冒頭、主人公黒(ヘイ)とともに逃げる、壁の向こうの秘密を持って逃げる女研究者が語る。
「知っている?この空に星が流れるのは、アイツらの命が消えた時。今、世界のどこかで契約者が死んだんだ・・・・。10年前のあの日、本物の星空が消えて、このニセモノにすり替わった。契約者と呼ばれる冷酷な能力者。ドールと呼ばれる魂がない肉体。・・・彼らの情報が広まることを恐れた各国政府は、・・やはりゲート由来の新技術であるエムイーを使って、接触したものの記憶を削除してきた。・・・どの国も彼らの能力を散々利用しているくせにね。」


・BK201こと、ヘイのチームのヒトビトの対話。
「通信が途絶えた。」(ネコ)
「どーなってる。まさか裏切る気か?」(おっさん)
「この状況で裏切ったところで、奴には何の特にもならない。契約者ってのは得にならないことはしない。」(ネコ)
「だが、動きが妙だ。何故さっさと女を殺さない。・・時間をかけすぎている。」(おっさん)
「確かに、変わった奴だな・・・」(ネコ)


・女研究者に対して、善人の皮を被ったヘイが語る。
「契約者は人間じゃない。ヒトの皮を被った・・殺人機械だ。(・・・)リスクを最小限に抑える為に、目撃者は必ず殺す。奴らは嘘つきで、裏切り者だ・・・」



「どうしてその人形を殺しておかなかった?」(おっさん)
「人形じゃない・・・生きていたんだ。」(ヘイ)
「所詮ドールだ。受動霊媒なんざぁ。・・そして、お前等契約者も所詮殺人マシーンに過ぎん。」(おっさん)