■コードギアス 反逆のルルーシュ17騎士s野村祐一c&d村田和也g米山浩平池田有総g千羽由利子中田栄治

◇(主に前回の話ですが)過剰に人道的に正しい事を言う、倫理のヒトの正しい倫理の理由が、アンチ倫理な身内殺しのトラウマってのがとってもイジワルでステキだな。
もはや、何が人道的に正しいかという倫理判断はかってのようにシンプルではなく、歪んだ無意識の砂上の楼閣の上に、徒花のように咲くしかないことが分かり切ってしまった、ひねた現代を良く反映しています。


このシリーズは、とてもシンプルな、風通しがいい、しかし、過剰に動的な物語運びがウリなのだけど、そうした中に、こうした人物が配置されると、その皮肉な目線が物語のノリともあうし、だけどやっぱりシンプルなセンは外しておらず、非常に効果的かも。


◇さて、この回は、日本の反ブリタニア運動のカリスマで、いまやブリタニア帝国に虜囚の身となったした、トウドウ中佐の救出作戦。
トウドウ中佐自身の国粋主義者風のキャラクターや、取り巻きの手下達のあがめ奉る様が、ひじょーにうざったくて、「承知!」というかけ声と共に、笑うしか無いじゃないですか。


そんな中、この回の見どころは、そのくだりの、Bパートの燃えるロボ戦。トウドウ中佐の処刑を命じられて現場に居合わせたスザクくんを、追いつめていくルルーシュの指示とか、カタルシスがある。


◇その戦いの中で、コクピットの天板が破壊された白兜、ランスロット。そこに見える「知り合い」である「スザク」を認識するルルーシュ、トウドウ、カレン。反応が三人三様で面白い。
分かって話し合いをもった上で男らしく殺し合いを続けるトウドウ、自分の判断からまったく逃げて「<ゼロ>の指示で」という理由付けを切実に要求するカレン、完全に判断停止に陥るルルーシュ
個人的には、「ゼロ、指示を!」と何度も叫ぶカレンさんがツボだった。


このエピソードは、ルルーシュ及びカレンのスザクに対する態度の変化、カレンのゼロの正体への予断へのヒントなど、学園生活編の崩壊につながる予兆かも。


◇あと、ユーフェミア皇女殿下の幼稚園のお遊戯っぽい、クロビス記念美術館の落成式の様子に爆笑。徹底的に政治には不向きであることを、ここぞとアピールする記者会見の様子やスザクを騎士に指名するところともども、わかり易すぎです・・・・



◆◆以下メモ◆◆
============================
・扇さんのデレデレ寸描。弁当をあけて
「たこさん・・・・あの女・・・・」・・・・・


============================
・トウドウ中佐の銃殺を、幼い頃から面識があるスザクくんに、座興にようにやらせるコーネリア総督の悪役感覚。これが、ブリタニア貴族スタンダードなんでしょーか。


============================
ラクシャータさん登場。
「京都のじいちゃんたちも、もっといいパーツまわしてくんないとさぁあ」


============================
・写生の授業でモデルのルルーシュを描くシャーリー。その絵に、彼の顔がなかったり、机の陰に隠れた紙くず(おそらくシャーリーとルルーシュが映った写真ではないかしら)を見つけたり。着々と期待されるエピソードへの道をたどっているような。