■仮面ライダーカブト48s米村正二d石田秀範d佛田洋アクションd宮崎剛

◇ぎゃー、景山さんがーっ


◇・・・・景山さん、例によって、無意味に(まあ、ネイティブペンダントで弱っていたのかも知れないが)ふらふらと、天道の前を横切り、路地裏の道ばたに倒れ込み、天道に無邪気に語りかける。
「よお、天道!いいこと教えてやるよ。・・・・俺たちはこれから光りを求めて旅に出るんだ・・・」
「なんだ、お前もこれが欲しいのか・・・で、も・・・やらないよ。」


ううう、思えばこのカゲヤマさんの俳優さんは、笑顔がチャームポイントなんだよな。
いつもどおりの、白痴のような無邪気で嬉しげな様子に癒されていたら・・・・・・・ネイティブ化するのは、驚愕・・・・・・・しないよ!
・・・・・・バカぁ!せっかく、このシリーズ後半を引っ張ってきた、ネガティブ兄弟の片割れの、去り際の見せ場がこの程度のインパクトでいいのか!!!
「うそだ!うそだろ!ぐあああ・・・」という、一瞬の絶望の叫びが挿入されるものの、ここは、じっくり時間をかけて、もっと惨めに情けなく、のたうち回ってくれなくちゃ、成仏できないですよう。
ネガティブの極北を目指して欲しかった。


◇そして、場面は変わって、夜の湾岸埠頭。景山を待っていた矢車アニキ。
「おそかったな・・・兄弟。」
「・・・・おれは・・・アニキも知らない暗やみを知ってしまった・・・・・。連れて行って欲しかったけどさ。・・・・オレはもう、一生この暗やみから出られないよ・・・・・・。・・・さよならだ。・・・アニキ」


陰影で表情が見えない矢車アニキが、変身して弟分にトドメをさす。
コンテナを背に死んだ景山を傍らに座らせる。アニキは、コンテナの隙間から夜空を見上げて呟く。
「相棒・・・、俺たちは永遠に一緒だ・・・行こう、俺たちだけの光りをつかみに。」


あーっ、もうっ、ここも!なんて物足りないんだ。


◆◆以下メモ◆◆
・あと一話!・・・・なんだけど、イマイチ盛り上がりにかけるかも。
私はこの作品は、完全なギャグとして見てきたのだけど、終盤にいたって、ギャグははるか後背に退き、目立ってきたのが、思いつきと行き当たりばったりの物語のデティール。
ある程度の伏線も、全体としての物語のデザインもキチンと存在しているんだけど、なんだか、それを一話一話、登場人物ひとりひとりに落とし込むのが上手くいっていない様な気がするのでした。


この回、前々回からの天道くんの乱心が、ネイティブに配っているペンダントが妖しいと確信しているからだと語られるのだけど、そう思う理由はなんだろうとか、そう思うんだったら理性的に考えた行動を取るべきだろうとか、物語への没入を妨げる要素が・・・・
この辺をしっかりしないから、加々美さんとの対決が、全然盛り上がらない気がしちゃった。


・ミシマさんに追い落とされた、落魄の加々美父に萌えた。やはりこの俳優さんの怪演はすばらしい。


・ワーム発見機能付きのペンダントは、根岸さん首謀による、全人類ネイティブ化計画でした。
・ニセ天道は、はじめて「人類からネイティブ化させられた人間」であることが語られます。そして、ネィテイブ化したうえで、天道さんに擬態していたんだってさ。・・・・・・これだけ引っ張ってきて、このつまらないオチはないですよう。