■N・H・Kにようこそ!21リセットにようこそ!s西園悟c&d熊澤祐嗣g村井孝司

2話遅れ。
ヤマザキくんは、東京を去り、故郷へ帰る。その落胆を覆い隠す為に、不自然に明るく振る舞う様が泣ける。あー青春ものだ。こういう雰囲気は大好き。
カラ元気で、夜の公園でサトウくんと雪合戦するヤマザキくんが、やがて、感情の露頭に立ちつくす様も、定番だけどいいです。
部屋を引き払ったヤマザキくんを駅の改札口まで見送り、「サトウさんは負けないでくださいよ。」と述べるヤマザキくんに、「おまえ!負けて変える訳じゃないだろ!」と激昂して応じるサトウくんも。


ところで、ヤマザキくんは、夢が挫折し、故郷に帰る自分を敗北と語っているけれど、なに、人間は挫折だらけさ。単純な概念で成功とかは定義できない・・・と思っておこう。
むしろ、個人的には、「戻るべき処」=「故郷」があるヤマザキくんは、「人間の人生」というジャンル的には、成功の部類に属するんじゃないかなあと、思った。(成功の要求水準が低い?)


戻るべき処があるってのは、いいですよ。私などは、地理的な故郷は既に無く、地縁的故郷もなく、血縁的な故郷もほぼない。
根無し草っていえばかっこういいけど、逃げ帰るところがないってのはキツイかも。人間ひとり、荒野に立ちつくして途方にくれるってカンジ。


まあ、それはともかく、Bパート後半は、ヤマザキくんとの青春ドラマ的な別れの高揚のあと、喪失感に苛まれるサトウくん。
ヤマザキが近くにいると、まるで高校時代の延長線上にいるみたいで、自分が引きこもりだって事を忘れていられた。・・・じゃあ、これからはどうなるんだ・・・」


◆◆以下メモ◆◆
・「ていうか、別に売れなくても良かったんです。・・・東京に生きていたんだって、証しが残せれば。」(ヤマザキくん)


・雪合戦で感情が高ぶって。
「僕にとっては一世一代の決意だったんですよ。・・ひきこもりのサトウさんなんかに、何がわかるっていうんです!」(ヤマザキくん)


「ドラマには起承転結があって、感情の爆発があって、結末があります。・・・僕たちの日常はいつまでもいつまでもうすらボンヤリした不安に満たされているだけです・・・・」(ヤマザキくん)