■シュヴァリエ15最後の密命sむとうやすゆきc伊藤秀樹古橋一浩d伊藤秀樹g浜津武広横田晋一

デュランに下されるフランス王からの白紙の命令書。薬品であぶり出した文字には、デュランにとって驚愕の命令が記されていた・・・・・・
この回は、木に頭をぶつけるデュランの懊悩の様子のリアリステックな作画がヨカッタ。そのシーンの後に訪れるゲルシィの裏切りによるデュランの危難のあたりも、リキがはいっていたのではないでしょうか。


しかし、フランス王ルイ15世の命令は本物なのかな。このシリーズって、冷酷な政治的なイベントも、それに関わる王の無機質な政治的主体としてのキャラクターも上手く演出できてこなかったので、違和感が募るかも。
なんというか、日常の一般庶民の人間の生活と判断とは別のレベルの、リアリティあるキャラクターがあるべきだったとおもうのだけど、私の個人的な趣味でしょうか・・・・。


ところで、ホワイトヘッド卿があっという間に倒されてしまってガッカリ。こういうヘンなキャラクターが好きなんです。
寡黙にはにかんで、ロレンツィアにニコリと笑いかける純粋な瞳の変態っぽさが、たまらなかったのにぃ。はにかんで、カリオストロウォッカを差し出すところもヨカッタ。
ホワイトヘッド卿と、マクシミリアンくんとの魔術合戦は地味だが盛り上がったのではないかしら。最初みると、表現されている内容と、(画面を見ている)自分の中の解釈の乖離があるので、印象に残ったような。


しかし、(リアの憑依していない)デオンくんはこの回も存在感がないなあ。普通すぎるデオンくんは、普通すぎるアンナさんと、地味な恋愛ごっこをするぐらいしか、存在を主張できないのか・・・。


◆◆以下メモ◆◆
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・アンナからの手紙に思わず笑顔を漏らすデオンくんに、返事を出すように強く言いつのるロビン。そんなロビンを評するテラゴリー先生のとぼけたカンジがヨカッタ。
「少しわかってきたようだな。」(テラゴリー)
「オトナのそう言うところは好きです」(ロビン)
「口に出さぬと、なお良いぞ?」(テラゴリー)
「言わないとわからない方もいらっしゃるので。」
「ほう・・・・」(テラゴリー)


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・ロバート・ウッド補佐官の黒幕は、サンドイッチ伯爵という人。詩人と関係があるらしい彼は、外交文書が盗み見られたことは、あっという間に悟ってしまいました。
・そして、フランス大使館にねじ込むと、あっさりゲルシィは4人を裏切り全ての罪を彼等に着せる・・・。


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・デュランに下されたルイ15世の命令書。
「我が忠実なる臣下に告ぐ。王家の詩を奪還せし時は、貴君を除く機密局全員を速やかに葬られたし。・・・なお、デオン・ド・ボーモンについては、その内容を知る知らないの如何に関わらず、抹殺のこと。係る処置を終え次第、王家の詩を携えて、我が元へ一日も早く帰還せよ。」


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ホワイトヘッド卿に左腕に魔術をかけられ、悶え苦しむデュランの辺りの作画が充実。自ら左腕を切り落として朦朧とするところなども。
・マクシミリアンくんは、味方のハズのホワイトヘッド卿を倒し、倒れそうになるデュランを優しく抱きかかえるのでした・・・・・・・・むー、この二人は?