■コードギアス 反逆のルルーシュ04その名はゼロs大河内一楼c須永司d三宅和男g高橋晃聡g千羽由利子中田栄治

なんか毎回同じこと、書いているような気もするけど、シンプルなカタルシス主体の展開で、物語的メリハリが良く、話がガンガン進むのが最大の美点の気がする。


◇この回は、第三王子クラヴィス殺しのえん罪が人種差別によって作り出される様を描き、その冤罪の被害者が幼なじみのククルギ一等兵であることを知ったルルーシュが、たったひとりで、公衆が見守る中、自信満々に派手派手しく、その冤罪の危難から彼を救い出す話・・・・・・・


◇何はともあれ、ククルギくんの罪を公衆に周知するために文字通りさらし者にして、車で護送するとゆー、ブリタニア帝国の野蛮さが、キュートすぎる。
誰も、ヘンだとは思わない、そういう世界設定なんでしょーか。未来世界ではあるが、歴史の教訓の積み重ねがない、ばりばりの世間知らず貴族主義。
あるいは、テクノロジーが発展しすぎて一回転して、監視社会の恐怖政治の上に、君臨する貴族社会ができあがっているとゆーカンジ?


◇また、ゲリラ諸氏が、そんな状況でククルギくんを助けるのは、不可能だと尻込みするなか、ルルはゼロと名乗り、わざわざ、その警備厳重な護送行列の前に立ちふさがり、公衆の注目を一身にあつめるのでした。
普通に考えたら無謀な、ルルーシュのそんな計画に、彼の切り札である特殊な能力を知らないのに、ノコノコついていったゲリラ二人の論理のなさが何だか微笑ましかったかも。なんだかコイツはすごいぞ!という直感に従ったとゆー事かも知れないが、むやみな直感に従いすぎです。


ルルに従い、護送行列の前に立ちふさがる車の運転手役をやり、車の上で、ゼロことルルーシュがなんだか大口たたいて騒いでいるわ、と思いながら、話に乗ったことを後悔して「無理だよ・・・・もう」とガタガタ震え出すカレンさんの小心さは正しく、よかった。


◇さて、せっかく助けたククルギくんは、「悪法も法なり」といって毒杯をあおいだソクラテスばりに、自分を陥れたブリタニアの刑法に従うと述べ、またブリタニア軍へ投降していきました。。。。。なんだか、過剰な正論のヒトで、激しくげんなりするキャラクターかも。


◇ところで、この回は、ルルーシュさんの変態マント仮面ぶりに爆笑した。自分の正体を隠して、ゲリラ諸君や公衆の面前に出る必要があるのはわかるが、(劇中世界ではどうだかわかりませんが)出で立ちのイカレたセンスの具合が凄まじい。
デザイン的には、作中の他の人物の格好とすら、すっかり浮いてしまっているので、(ワタシ的には)この格好をするのもよくわかるよな、とゆー納得性が若干でもあれば幸せだったんだけど。


◆◆以下メモ◆◆
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・アバンで、ルルーシュの能力の設定が語られてます。
「ギアス・・・いかなる相手にも命令を下せる、絶対遵守の力。・・ルルーシュはこのギアスを武器に、ブリタニア帝国の破壊を決意する。母の敵を討ち、妹ナナリーが幸せに過ごせる世界を作る為に・・・その先に待つのが、父、ブリタニア皇帝だとしりながら。・・・少なくても、それが、当時のルルーシュの願いであった」


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・ククルギ・スザクくんは、日本最後の首相、ククルギ総理の嫡子だそうです。敵が貴族であり、味方のメインキャラクター達は、それなりの血筋として仕込まれていて、まあ、物語ってそういうもんか。


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・クロビス殿下の追悼番組を演出した、大衆をバカにしたCMディレクターが登場。風刺?
「閣下・・・・大衆は涙を望んでおります。」
・今後、ルルーシュワンマンショーを演出する役回りになりそうな。


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ルルーシュに、東京タワーに呼び出される、ゲリラの構成員であるカレンさん。
・破壊された東京タワーに設けられた戦勝博物館のアナウンスがあざとすぎる。
ブリタニア軍の圧倒的な勝利は、蒙昧な旧日本政府に対し、その序列を自覚させました。以降帝国とイレブンは手を取り合い、復興への道を歩み始めたのです。」


・彼等は、東京租界をぐるりとまわる環状線に誘導される。
「進行方向に向かって右を見ろ。何が見える。」
ブリタニア人の街だ。私達の技背の上に成り立つ・・・強盗の街。」
「では、左は。」
「私達の街だ。・・・ブリタニアに吸い上げられた、絞りかすの街。」



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・今まで登場してきたゲリラの上位組織と思しき、国粋主義的な出で立ちの反ブリタニア勢力が登場。日の丸をバックに、畳の上に正座していたいる藤堂さんというひとが首魁なのでしょーか。


・日本首相の忘れ形見であるククルギくんを助けるかどうかで、問答。
・トウドウさんが、日の丸を背に、畳の上で正座して黙って議論をきいたあとに下した結論。
公開処刑に付き合ってやる義理はないでしょう。(・・・・)奇跡と無謀をはき違える気はない。」
ガサラキといい、どうして日本政治的にきな臭い話は、一見ストイックなナルシス野郎が重要人物として登場するんでしょうねえ・・・・必ず刀持っているし。)


ルルーシュのワンマンショーをテレビで見ているトウドウさんが、最初は感心無さげに、刀をもって横向いていたのが、事態が進展するにつれて正面を向いて画面に見入る様子が、チャーミングだった・・・