■シュヴァリエ10王家の詩sむとうやすゆきc&d伊藤秀樹g浜津武広

前回のロシア女帝エリザヴェータの高らかなる国家改革への勝利の宣言を受けて、粛々と改革が進むかに見えたが・・・・・と言う話。
ボロンゾフがデオン一派との直接対決を申し入れてきたという脇筋を置いて、本筋では、前回の高揚を受けて、この回ラストでの突然の暗転を効果的にしようと試みているけど、なんだかちょっと間延びしたカンジがしたかも。(やっぱり私は、エリザヴェータさんの立派なキャラクターがダメだ。)
作画は微妙な回でした。


ところで、前回、リアがロシア女帝と行動を共にしていた時に、味方として活動していたと明かされた「マクシミリアン・ロベスピエール」のフルネームが劇中で語られております。
(前にも出ていたかも知れないが)私は初めて意識したのだけど、フランス革命ロベスピエールと同姓同名。しかし、史実のロベスピエールは、1758年生まれだそうなので、推定劇中年1755年としては、該当しないけど、超越した力を持つ「詩人」らしいので生き延びて・・・・という展開はアリなのかも。


さて、史実的には、女帝エリザヴェータは、1762年まで生きているとあるので、いきなり殺しちゃってどうするんでしょう。生きていることを装って、傀儡たるピョートルくんを担いだ革命教団がロシアを牛耳るということにするのかな。


小心なDVダメ男のピョートルくんが、今後も活躍してくれそうで嬉しい。彼は、相変わらず妻に暴力を振るう様が描写され、後ろ盾のベストゥージェフの失脚後、マクシミリアンくんに取り込まれてしまいました。。


◆◆以下メモ◆◆
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カリオストロとロレンツィアは、革命教団の命を受けて、デオンくんに憑依するリアの魂を横取りすることで「王家の詩」の秘密を明かす密命を受けている様子。ボロンゾフの独走を黙認し、様子を窺ってます。
「魂二つもぶら下げて、ボロンゾフごときにやられるようじゃ、用はねえさ。」


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・ボロンゾフの、デオンとの直接対決の申し入れは、あくまで自分の理想を実現するために権力の側にいる必要があるとの認識のもとでの選択のよう。
「俺たちがロシア宮廷と完全に協力しあえないことを、みこしているってわけか。」
「デオン様と我々をなき者にすることで口を封じ、暗殺計画について、女帝に申し開きをしようと・・・?」


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・デオンと対決中のボロンゾフさんの主張。
「真に全てのモノが迎え入れられることが出来る改革は、・・・・革命教団の側にしかない。」


「パリの女性達をころしたのはなぜだ。革命と何の関係がある?」
「必要だからだ。全ては王家の詩を読み解く為。・・・女達にはすべて在る共通点があった。
姉さんにもか?」
「・・・そうだ。リア・ド・ボーモンもまた、王家の詩のために犠牲となったのだ。」


「お前の姉を殺したのは私ではない。私は、死んだその姿を見ただけだ。」


・デオンは拒むがムリヤリ姉が憑依したこの戦いの決着は、次回に持ち越し。


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・エリザヴェータ女王が愛人と呼び、密かに改革議会を用意していた面々は、マクシミリアンの手で、のこらず水銀漬けの化け物に。
「私は、マクシミリアン・ロベスピエール。故国を捨て、理想世界の建設に身を投じた者。・・女帝エリザヴェータ、あなたの血を戴きたい。・・・かって、ルイ15世の正統な婚約者であったあなたの血を。」
・エリザヴェータさんは、ぼりぼり食べられてしまいました。