■N・H・Kにようこそ!12オフ会にようこそ!s西園悟c&d園田雅裕g

うーん、これまでなるたけ脳内補完をし、かくあれかし、ていうかそういう話だよねと思いこもうと心がけてみてきたのですが、ココにいたって私の妄想補完も力尽きた・・・・という感じかしら。


何はなくとも作画の破綻が泣けた。こういう人間を描こうと考えている作品にあって、人間のフォルム、仕草の一つ一つの作画の崩れは厳しすぎる。ただでさえ、若干弱い今回の脚本なのに、追い打ちをかけるように・・・。
そして、最大の問題が、自殺志望者の集まりのリアリティの無さ。


死ぬ前のひとときをリゾートの様な無人島で過ごそうというヒトビトを描いたこの回。
そもそも、自殺志望者は、そんな猶予を持たず、いきなり練炭なりであの世へ行ってしまいそうな気がするな。
あれこれ悩み苦しんでいるから自殺しようとしている人間にとって、悩む時間を引き延ばしているだけのこの「優雅な一日」は、多分希望するものじゃない。一刻も早くこの苦しみから逃れたい。
そして、たぶん、「死ぬ前のひととき、海辺のリゾートで静かにすごそう」などという発想をするのは、人間だったら生に未練があるに決まっていると想像してしまう、普通な健全な人の想像力なんんだろうなーって思った。


特に異物感があったのが、何も知らないサトウくんが、キャンプファイアーをしようとひとり海辺の流木を拾い集めているところ。
最初は、(引きこもりのポジションを変える為に)積極的に話しかけるサトウくんを、うざがっていた、自殺ツアー一行が、サトウくんの熱心さにほだされて、ひとり、またひとりとサトウくんの手伝いを始める・・・・・というところが、やはり健全な人が作る話(の中でも黄金(?)の定型パターンすぎる)なんだなあと思いました。
ただし、みなさん自殺することは忘れていらっしゃらないのですが。


ところで、何も知らないサトウくんが、人生レボリューションとさけんで、一人はしゃいでいるところの「イタサ」は、特筆すべきものがある。ここは良かったかも。