■BLOOD+48摩天楼オペラs菅正太郎c雲井一夢dいとがしんたろーg小谷杏子宮前真一

むー、デビット一派=赤い楯にやる気はあるのか。ということが気になって楽しめませんでした。サヤの、カイへの未練とか、立ちきり難き思いを表現して黙って手を握るところとか、見所はあるのだけど。


とにかく、デビットの「世界にディーバ先生の声を届けない」為の努力が、悉くピントはずれ。
もう、カードを切る順番を、ここまで完璧に間違える指導者は、めったにいないのではと思っちゃった。


オペラの桟敷席を占め、デビット一党が、一同ウチそろって舞台が始まる前の状況を見ているのは、アンシェルさんが楽しむ為に、見逃したのだとしましょう。(顔も割れているし、普通だったら決して劇場に入れまい・・・・これだけでも、ご飯3杯分ぐらい気になった私は、大野暮野郎なんだろう。)


そんな中、最初にデビットが切る札が、サヤさんを鉄砲ダマとして送り出してディーバを舞台の袖で切り伏せること。
あまりにもサヤに頼りすぎだし、そもそも、「放送を止める為に」一の矢、二の矢を送り出して、それらが失敗した後の押さえの切り札が、サヤだろうに!
あと、ぐたぐた内輪の話をしていて、サヤのディーバ討伐へのスタートが遅れてしまっているのが致命的に、場をわきまえていないし。(物語的には、サヤのカイへの別れの未練はじっくり描きたかったとは、十分にわかるのだけども・・・・・。実際このくだりは悪くなかった。しかし、全体の流れが余りに非論理的で、そっちの方が気になってしまった・・・。)


そして、サヤがアンシェルに手間取って、ディーバに近づけないうちに、幕が上がり放送が始まる。ここで、デビッドは、二枚目のカード、前回仕込んだ衛星アップリンク局の爆破をおこなう。・・・・・・しかし、普通、衛星放送にはバックアップの地上局があるものだ。
この物語でも、バックアップで、放送が続行される。(軍の衛星経由で放送が続行されているなんて、訳の分からないことをいっているけど・・・・)


最後の札が、劇場近辺の放送車の破壊。これは効果あるよね。しかし、時既に遅く、ディーバの歌声を聞いて、翼手化したヒトビトが、みんなを取り囲んで手間のかかること!


翼手による阿鼻叫喚をえがきたかったんだろうなーとは思うけど・・・・・ねえ。最初に、放送車を破壊するのが、一番簡単だった。加えて劇場も爆破するとか。


あとねー、ジョエルも、のんびり観劇してないで、狙撃ぐらいしなさいよ!と激しく思った私は、毎度悪口ばかり言っていてダメな人間だなあ・・・・。ごめんなさい。


◆◆以下メモ◆◆
・ネーサンは、アンシェルに、「ディーバ世紀」以前から、ずーと生きていることを匂わせる。
「あなたのくだらない実験のために、世界とディーバはあるわけじゃない。・・・この世界すべてが・・ディーバの舞台として存在するのよ。・・それはディーバの生まれる前から繰り返されてきたこと。」
「・・・見てきたようなことを」
「だって、みてきたんだもん。」
「サヤとディーバ、二人の母親だったミイラ。・・・彼女にも同じようにシュバリエがいたとしたら?」


・ディーバの到着を察知し、ディーバ暗殺に向かうサヤにデビッドがかけるセリフ。
「サヤ・・・君は我々にとって、翼手との闘いに欠かせない唯一の兵器だ。・・・だが、それ以上に大切な仲間だ。・・・終わらせよう、今夜。全てを。」
・・・・むー、なんか演出的にはデビット、晴れ晴れと仰っているのだけど、これは、(自分たちが何も出来ないという)苦渋に満ちた懺悔のセリフであるべきなんじゃないかなあ。
「自分たちが何の役にも立たない」と晴れ晴れと宣言されてもなあ。