■N・H・Kにようこそ!08中華街へようこそ!s西園悟c&d&g奥野浩行

前回の続き。ハハオヤがやってくるまでの部屋掃除のドタバタと、ミサキちゃんと3人での横浜中華街会食の悲劇。
しかし、情けない境遇を覆い隠すためのサトウくんの小細工の内容と脚本のリアリティの無さが全然気にならないほど、母親を目の前にした時の、身もだえするような恥ずかしさはなんだか圧倒的だ。


ところで、このハハオヤ、子供の頃のエピソードでも描写されているように「世界中が敵に回っても、黙って微笑んでたった一人だけ味方でいてくれる」とゆーコンセプトのヒトみたいで、サトウくん、こんな素晴らしいハハオヤが居ながら、引きこもっちゃったルートを是非聞きたい。


母親は、サトウくんの挙動不審から、ミサキちゃんを恋人役と見破り、なおかつそのことに触れずに微笑みながら去っていく。
母親が何らかの変化をもたらすわけでもなく、ある意味現在地点に放置されたサトウくん。
本来なら、母親の信頼と自分の境遇との鮮烈な対比を思い知らされ、ノーフューチャーの引きこもりとして、自己嫌悪のループにのたうち回る地獄へと突き落とされるはずだけど、(実際そんなカンジに感情が起動しているのだけど)この物語は、そんなサトウくんに甘すぎる。(じゃなきゃ、エンタテイメントにならないか。)


サトウくんの母親を見て、(まだ語られていないけど)自分の家族に思いを致し、その不全ぶりに落胆するミサキちゃんと、いいカンジになったりして、あろうことかキスをする寸前まで。