■BLOOD+27パリ・ジュテームs菅正太郎c雲井一夢dヤマトナオミチg大久保徹

もう殺すのはイヤだとおもっている、シフの女の子イレーヌが、シフの生い立ちを語るの回。
エッフェル塔の中段の展望台でイレーヌを目撃したカイは、パリの街角をふらふらする彼女の後を付け、子供にやさしくし、花を見ていて店員に声をかけられドキドキし、楽しそうにウィンドーを眺め、ピエロから風船をもらって喜ぶ、おおよそ殺人集団のイメージとは違った彼女の姿を見るのだった・・・・・


古典的な王道展開だけに、非常に惹きつけるモノがあります。この二人の淡い共感は、悲劇として幕を閉じることでしょう。
やっとカイにも、ぎゃんぎゃんわめく以外の、役回りが振られて、段々もりあがってきたじゃないですか。(彼は、戦う主体としてはもちろん蚊帳の外だし、兄としての物語属性もあんまりうまく演出されてなくて可哀想だとおもっていたんだ。)
しかし、サヤの血を当てにして、サヤの血をイレーヌにあげるみたいな空手形を発行するのはどうかとおもうぞ。たとえば、他人の懐を当てにして、他人にお金を貸すことを約束するって、この発言を言い換えてみると、なんだかろくな人間じゃない気が・・・ってふとアタマをよぎっちゃった。


◆◆以下メモ。◆
・アンシェルの秘密研究所「キルベド」。そこで人体実験の末、翼手を殺害する為の、使い捨ての生命として育成されてきたシフ達。
・彼等は、自分達に「ソーン」と呼ばれる、徐々に身体が結晶化していく、腐海のほとりの風土病のような、死に向かったベクトルが確実に存在すると認識したとき、本で読んだという「希望」という言葉を信じて、希望を求めて、研究所から逃走したのでした。
・なんだか、漫画版ナウシカヒドラみたいな扱いの牢屋。


・シフ、ディーバかサヤの血により、「ソーン」の運命から逃れられると思っている。これは根拠はなく、淡い思いこみの様子です。しかし、ディーバの血はサヤを殺し、サヤの血はディーバを殺すという設定がある以上、一か八かの賭け状態ですね。とりあえずサヤの血を狙っているけど。
てことをふまえると、カイ兄ちゃんがいざ血をあげたら、実は、シフの元になった血の主がディーバ先生で、その場で結晶化してしんじゃう展開を予想。好意を抱いている相手に、いいことしてあげたと思ったら、目の前でしんじゃうっていうのは、いい感じのドラマになるよ。(ワタシ、ココロが黒いので・・・・・・・)


・サヤ先生は、ヒトが替わったように、ハジと剣技の訓練をし、昼間は図書館で、古いフィルム保存してある新聞で調べモノ(なに、しらべてんでしょう。)


・その横をすれちがうのが、新聞記者とヤクザの娘。新聞記者は、古い新聞から、サヤとハジの写真を発見するのでした。
・ヤクザの娘は、図書館に飽きて、新聞記者氏に本を投げつけ、はったおして、出ていってしまいましたとさ。
「もう、三日も図書館通いじゃない。今日はもう、これでお開き。帰るっ。」羨ましい。


・サヤ先生は、血、どうしてんですかね。シベリア鉄道で輸血して血の渇望を処理しているらしいのを見たのですが、そんなんで足りるのか。かぶりついてじゅるじゅる血をすするぐらいの勢いでディーバ先生は、血をすっているのに。