■エルゴプラクシー02良き市民の告白/CONFESSION_s浅山裕介佐藤大c片山一良d鳥羽聡g寺田嘉一郎

ミステリ仕立てで、なかなかおもしろくなってきたかも。
前回、自宅のシャワー室で化けモノに襲われたリル監察官。しかし、その事実は、監視カメラからも、警備局のデータからも、身近に常に控えているオートレイブ、イギーの頭脳からも抹消されていた。それどころかイギーの操作記録からは、前日遭遇した化け物との戦闘記録も・・・・・・
情報局は彼女を神経衰弱としてその証言を信用の置けないものにさえしようとしている。おかしいぞ、ワタシを蚊帳の外においたこの状況はなに?というところから物語が転がり出します。なかなかおもしろい。


一方、良き市民志望者として感染オートレイブを処理する仕事をしている、気の弱そうな男、ビンセント・ローは、検体”につけねらわれ追われることになる。ショッピングモールで100人近くの人間を死傷させながら、追いかける献体と、逃げるロー。
第一話で出てきた母親と赤ん坊と、いらなくなったオートレイブの娘が、事件に居合わせて、被害者となるスローモーションのシークエンスは、スタイリッシュでいい感じです。乳母車が階段を落ちていくのはポチョムキンとか連想しますが、赤ん坊は血の海で死んじゃってます。
また、第一話の「・・死を覚悟したオートレイブが捧げるという祈り・・・」がこのオートレイブの娘で演出されていて芸が細かいかも。


一方、ビンセント・ローが、事件当日リルの家のそばで気絶しているのを発見されて、情報局の取り調べを受けているという冒頭の描写と、”検体”に追いつめられたローが不敵な目つきになる様子と併せて考えるに、なんだか、その気弱なビジュアルに似合わず、非常に重要な役回りみたいですね。
また、リルは、第一話で、ローに「モスクの匂いのするものはすてることだ」と忠告した首輪アクセサリーを、破壊された自宅のシャワー室の中で見つけたりするので、いよいよ検体2号かも?と思ってしまう。
情報局ラウル局長もモニターを見ながら検体が2体?とか言っているし。


◇以下メモ。
・リル監察官は、このロムド市の支配者層らしい、「漆黒」と呼ばれるばあさんと、じいさんの大事な孫らしいです。その孫という立場すらおいておいて、”検体”の秘密は何が何でも護らなくてはならないらしい。


・リルは、検体の事情をしっている 厚生局の主任のテダルス医師に診てもらうのですが、席を外した隙に端末をいじり。「プラクシー」のキーワードを知るのでした。漆黒ばあさんとかにぶつけてみますが、とぼけるばかり。


・情報局ラウル局長
「一度外郭の移民地区まで移動しながら市内にもどるとは・・・プラクシーの目的はやはりリル?」
「プラクシーに秘密は何事にも優先される。」「漆黒の孫だろうとじゃまはさせんよ」


・街頭ナレーションが前回と反対のこといってますよ。「良き市民たるあなた達はモノを持ちましょう。たとえ必要のないものでも持ちましょう」