■舞-乙HIME17蒼の舞/想い、散るときs吉野弘幸c須永司d長井龍雪Cg久行宏和Mg大塚健

怒濤の展開。
非常に思い切ったメリハリのきいた展開で、すばらしい。
これまでの16話かけて構築してきた、アリカとニナを中心とする人間関係や友情、スチャラカ学園もののフォーマット、学園そのものの組織と構成員、そして国家そのものまでもが、この一話で一挙に崩壊。
この破壊された秩序から、次の物語としてはどういう方向にもっていくのか、目が離せないカンジ。さすがですよ。


いままで、ちらりちらりと描写してきた、ニナの、アリカに対する友情の影に隠れていた嫉妬が伏線として爆発する話や、あんなに仲が良かったのに、一族への帰属意識のほうがより上位に位置するという判断をしてしまった、優柔不断なエルスちゃんの覚悟の足りない話など、非常に、汚れた心のワタクシには面白かったデス。


臣民に裏切られて通報されるマシロ様が、不憫。そうか、ギャグだけじゃなく、実際に悪政をひいていたんですね。


◇以下メモ。
・冒頭、遠方の都市構造物に続いて、武闘会場が怪光線で破壊。都市を闊歩するロボを始め、もうブルームバーグ王国と学園は、完全に侵略されちゃってます。
・破壊された、この都市構造物は、駅かな。外部との交通を遮断したってことでしょうかねえ。
・しかし、いくら何でもお膝元のお城の補修で、いつの間にか訳の分からん破壊兵器が建造されていたってのは、ないデスよ。物語的なケレンはあるけど。


・仕掛けたのはシュバルツだけど、まず、ミドリさんが頭領のアスワド一派が、ナツキ学園長とシズルさんと戦闘開始。「ガルデローベの技術は我らのモノだ。シュバルツの好きにはさせん。」
・しかし、シュバルツ一派は、オトメシステムの認証システムに干渉、すべての戦闘衣服が解除され、なすすべなく侵略される学園。アスワド一派は、シュバルツとの直接戦闘を嫌い、撤退していきました。


・一方で、アリカとマシロと、エルスちゃんとお付きの人の逃避行に、ウォン少佐が合流。
・すべてのオトメが戦闘能力を発揮できないで居る中、アリカの蒼天の星玉が発動して、さあ、敵、ジョン・スミスをなぎ払うシンプルなカタルシス溢れる展開だ!・・・・・・とはならず、この回、冒頭から、ずっと暗い顔していた、エルスちゃんが実はシュバルツの一派だったことが露見する展開。(前回、緑髪のトモエさんに逆らえなかったのも、実はシュバルツ繋がりなのかな。)


・そこに、すべての黒幕、ナギ殿下が現れマス。そばにニナが控えていて、状況を理解できない様子。
・ウォン少佐は、エルスちゃんの行動に戸惑って、やられそうになったアリカをかばい、服が破け、アリカが作っていた刺繍ハンカチーフが皆の目に。
・ウォン少佐が、アリカの足長おじさんだったことが発覚し、ショックを受けるニナ。


・ウォン少佐は、アリカを護る為に、ナギ殿下に、アリカこそ正統な王位継承者であることを述べ、闘いをやめさせようとします。しかし、逆に裏切りを責められるのでした。


・ニナは、アリカをかばうウォン少佐の姿を見て、見捨てられる恐怖からショックを受けた様子。そして、アリカへの親しみが一挙に反転し、憎しみに。
・ナギの持つ貴石で変身。(あー、もう変身と呼ばせてもらいます。恥ずかしくてー。)
・憎しみを相手をうち倒すことで、はらそうとする乱暴な感情の爆発で、ちょっと説得力がないかもなあ。ニナの憎悪と疑心にみちた幼少のエピソードが、このあたりの行動に直結しているリクツになりそうだけども。


・ふたりの諍いを止めようとした、覚悟の足りないエルスちゃんは、自身の分身をニナに破壊され、倒れ伏し、粒子となり虚空に消えていくのでした。
・アリカは、親友エルスちゃんを殺され、激怒。我を忘れて、ニナと激突、二人を中心に巻き起こった巨大なエネルギーの奔流が周辺を巻き込み・・・・・・・・で次回。
(また最終回でみんな復活するんじゃないでしょうね。)