■ガン×ソード23みんなのうたs倉田英之c須永司d北村真咲Cg佐藤道雄Mg永田正美

軌道上のロボ収容衛星とか、月面飛行とか、この世界の月に流体金属で構成されている巨大構造物があったりとか、月光蝶みたいなサウダーテとか、終盤に来て非常に魅力的なSF的ガジェットがたくさん出てきて、非常に嬉しくやっと見てきた甲斐があったと思いました。


だけど、とうとう「かぎ爪の男に心酔する人々」についての、物語的な説得力を見せてもらえなかったので、敵方については、共感不能なキャラクターが騒いでいるだけにしか見えないデス。
そして、味方の人々は、旅は道連れ世は情けって感じで浪速節的お節介話を定型的に展開していて、こっちもなんだかなあ。特にエルドラのじいさんたちを割とメインに据えたのは、たぶん面白くなると思ったんだろうけど、致命的だと思いました。


唯一の面白くなる光明は、「今日中に中央の基地をたたいたらなんとかなりますかね」なんてのんびり言ってしまう、状況認識せずの世界救済物語の徹底かな・・・・・と一瞬おもったんですが、エルドラのじいさんのツッコミと、レイの真面目ながんばりでぶちこわし。思えばギャグとシリアスのバランスが悪いんですよ、きっと。
だけど、この話のセンでは、バンががんばっていて、主義主張に凝り固まったヒトに、バカが立ち向かっていくって構図で一貫していていい。
バンひとりと、その常識のなさ、バカさを恥じらうウェンディという、この物語の当初のセンで押し通すべきだったんじゃないでしょうか。
なんだか、毎回同じことかいている気がしてきた。