■新世紀エヴァンゲリオン05レイ、心のむこうにs薩川昭夫庵野秀明c甚目喜一d杉山慶一d助手大塚雅彦g鈴木俊二設定補きお誠児

日本テレビ再放送第二夜その2。
◆コミュニケーションを欲するが、他人に依存しようとする甘えの衝動(他人の拒絶と表裏一体)のゆえにコミュニケーションが不全な主人公と、コミュニケーション自体に興味がないアヤナミさんと、同じ<コミュニケーション不全>を軸として、対照的な二人が対置されているのが面白いと思った。


◆やがて、自我のない人形のアヤナミさんには一分の魂がやどるが、しかしシンジ君は同じ地点をグルグルまわりつづける。シンジくんの成長の無さこそが、この作品のリアリティであり、価値だと今でも思います。


◇その意味で、映画版の26話「まごころを、君に」の、自分自身に埋め込まれた他人への甘えと恐怖ゆえの拒絶の衝動にどうしようもなく囚われてしまう「人間は物語みたいには変わらないんだ。」という絶望的な結末が、私はこの上なく大好き。